アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

ウニもいいけど釣りもいい

2015年07月24日 | Weblog
 利尻島の、利尻町沓形(くつがた)にある、「かもめ」というレストランで、「ウニ丼」を食べました。熱々御飯にきざみのりを敷き詰め、その上に、「これでもか!これでもかっ!」と、生ウニを載せる。その上にわさびを生醤油で溶いたものを軽く振りかける。ウニの層が厚いので、御飯にたどりつくまでがたいへんでしたよ。JRとフェリーとバス…合計10時間かけて離島まで来た甲斐がありました。この「ウニ山盛りウニ丼」が…わずか、せ、せ、せ千五百円!!エゾムラサキウニか、エゾバフンウニかで値段は倍も違いますが、北海道本土で食べると、四千五百円~九千円です。

 そんなものすごいウニ丼を飲み込むようにさっさと食べた私は、港へ出ました。なぜ味わって食べなかったのかって?実は、「かもめ」へ入る前に、港で釣り人を見たのです。「真っ昼間の築港で、何が釣れるんだろう?」気になって、気になって、ウニ丼どころではなかったのです。

 岐阜ナンバーのステーションワゴンが止まっており、70~80歳代の男性3人が釣りをしていました。
 「何が釣れるんですかー?」…軽薄な野次馬を装っての質問。えっ?装わなくても十分軽薄だって?まあ、そうなんですがね。
 「カレイ類だね。アイナメ(北海道ではホッケという)も混じるよ。夜釣りは、ソイとガヤだね」

 話をしているうちに、高齢の男性3人組のすごさが…

 …私ら、岐阜から来たんですよ。名古屋に出て、フェリーを乗り継いで、苫小牧に上陸。徹夜で車を走らせて稚内まで来て、今朝一番のフェリーで利尻島についたのさ。で、すぐさま釣りを開始したってわけ。釣り場を転転とかえながら、一週間滞在するんだ。一週間で島を何周もするんだよ。ここ10年以上毎年来ているよ。この島は温泉があるから、飽きたら温泉に浸かってまた釣り。

 こんな老後の過ごし方もあったのか!新鮮な驚きでした。そのとき、一人の竿が大きく弧を描いた!
 「大きいわぁ!」
 この声に、一人が、「タモ(手網…岸壁からの釣りの場合、柄が4~5メートルのものを使う)」を持って駆けつけた。
 「クロガシラだ!」と、私が叫んだ。
 体調44.5センチメートルのクロガシラでした。私が興奮しているのを見た3人組は、
 「わたしら、50センチ以上を狙っているのさ」
 まあ、何センチメートルでも狙ってくださいってとこですがね。ウニ丼もそこそこに港に出てよかったです。目の前で大物のクロガシラが釣れるとは想像しなかっただけにね。