アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

親になる権利…

2015年08月05日 | Weblog
 学校現場で、タブーとしなければならない言い方…
 「みなさーん!今日楽しかったことを、おうちに帰ったら、お父さん、お母さんにお話ししましょうね!」
 これダメです。一人親世帯がクラスの1割を占める。お父さんかお母さんかのどちらかがいないわけで、「お父さん、お母さんにお話ししましょうね」は、子どもに寂しい思いをさせてしまう。また、両親がいない子も珍しくない時代。「お父さん、お母さんにお話ししましょうね」は、残酷。このように時代の変化に対応させて「語りかけ」も変えていかなければなりません。

 健康診断の問診票に、「祖父母や両親に心臓病や高血圧、がんなどの病気になった人はいますか」という質問がある。何の疑問も持っていませんでしたが、セクシャルマイノリティに関わって、女性が父親になった一件から、「待てよぉ…」と、思いました。女性同士(この言い方が正しいかどうか…)の結婚で奥さんの方が精子提供を受けて妊娠出産。夫(女性)が、裁判で「父親」と認められた。さて、その子が健康診断の問診票に記入するに当たって、「祖父母や両親に心臓病や高血圧、がんなどの病気になった人はいますか」に、答えられない…。というか血のつながった父親(精子提供者)が誰なのか、その人の両親がどんな病気を持っていたのか…知るよしもない。

 「健康診断の問診票の内容を変えればよい」って?そういう簡単な問題じゃないでしょう!女性が父親になり、男性が母親になる時代です。
「出産後に子どもに告知し、15歳になって本人が望めば提供者の情報を開示する」こういう約束をして、匿名の第三者の卵子と夫の精子を使った受精卵を妻に移植することにした夫婦がいる。この夫婦は同性婚ではない。男と女の夫婦でも、こんな取り決めをして子を産まなければならない。問題はまだまだ出てきます。

 とりあえず何をどうすればいいか?前述の夫婦のように、「一切を子に告知する。精子(卵子)提供者情報も知らせる」。
 「驚かないで聴いてね。お父さんもお母さんも女なの。私たちはどうしても子どもがほしかったから、今、○○で××の仕事をしている○山×雄という人から精子の提供をうけてあなたが生まれたの…」…このように子どもに告知できない人は、「親になる権利」を行使しちゃダメでしょう。そんな権利に優先されるべきは、生まれてくる子の幸福です。