腕の力みはピアノを弾くには大敵です。
ピアノを弾いている生徒さんの前腕の内側に軽く触れると、ガチガチになって弾いていることがあります。
重さの移動ができておらず、指だけで弾くとこうなります。
初めからこのメソッドで習っていても、途中から習い直しても、前腕ガチガチは出てきますが、お猿のスイングで横移動したことを思い出してもらうと大体すぐに直せます。
しかし、この経験なく習ってきた生徒さんは、その場で直すことはまず不可能です。
さて、初めてピアノを習う生徒さんは、一音弾いたら腕をリラックスさせて、という動きからレッスンを始めています。
それでも指でとにかく鍵盤を押さえなければ、と思っている生徒さんは前腕に力みが出ます。
しだれやなぎでリラックスが先で、それから腕を鍵盤に下ろして音を出すのです。
ただ、小さい生徒さんは腕がリラックスした状態が自分ではわかりません。
そこで、しだれやなぎ、風車、鷲、マリオネットのエクササイズを使います。
しだれやなぎと風車は旧ソ連で作られた教本に載っています。(下の写真)
この教本は今も現役です。
ウクライナ出身のアルタバレフスカヤが作りました。
イリーナ先生がされていることもここから来ていると思います。また、ご自身もこのように習われたのだと思います。
楽器店の教室が非常に狭いので、これらのエクササイズはしてこなかったのですが、腕が固くなる年長さんがいるので、先週初めてしだれやなぎをしてみました。
これでしたら狭くともできそうでしたので。
やってみましたら、予想外に効果が現れ、そのあと綺麗な音になりました。
メロディー姫がキレイな音でピアノが弾けるようにしている体操があると言い、これはあのしだれやなぎの木さんが教えてくれた、という話にしています。
やっとこの教本のキャラクターや物語性を活かせるようになってきたかな、と思います。
イリーナ先生のレッスンでのしだれやなぎ