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面白い法律

2012年01月04日 | ブラジル雑記
先日娘から面白い情報を教えてもらいました。
現在ブラジル議会上院で「政治家の子弟は、すべて公立校で勉強させるべきである」という法案が審議されている最中だとのこと。

この議案を提案したのは、上院議員 Cristovam Buarque (PDT-DF)。

ブラジルは、残念ながら、公立校のレベルは良いとは言えません。
娘の通うコレ―ジオ・ミリタールとか、リオやミナスの連邦大学付属校などの国立校、リオの州立大学付属校、ドン・ペドロⅡ校などの州立校は進学校としても有名ですが、多くの州立、市立、町立の学校は、私立の学校におされぎみと言うのが実情です。
進学校として有名な学校でも、そこにはいるためにほとんどの子供は予備校に通い受験準備をします。
そのための費用もばかになりません。
ちなみに、うちの娘が入学した年の一般試験入学者(ミリタール子弟以外の生徒と言う意味です)は25人。
倍率は55倍。
合格者の中で、予備校に通っていなかった、安上がりな奴は、うちの娘だけでした。
うちの娘、一浪しましたけどね。
他の学校も、入学試験状況は似たり寄ったりです。
これでは、私立校に通わせるのと、資金的にあまり変わりがないかも...

公立校のレベルがおもわしくないことの大きな理由は、お金の不足です。
設備にお金をかけない、人材にお金をかけない。
いや、かけるお金がない。
たとえば、マナウスですと、中学校の先生で一日中働いても、月給がR$1500(約7万円ぐらい)だとか。
小学校の先生になると、もっと安いかもしれません。

まあ、給料が安いという点は、マナウスでは私立も似たり寄ったりかも。
今から8年前、私がマナウスに来たばかりのころ、ある私立学校の先生のお給料は、時給でR$8(約400円)って聞きました。
税金取られたら、いったいいくらになるの?!

教員の低賃金のため、教師の質は思うように向上せず。
いえいえ、教師が集まればいいのです。
学校によっては、教師が集まらず、新学期を迎えられない学校もあります。

この法律を作れば、政治家たちは、自分の子弟の通う学校を良くしたいと思い、公立学校にもっともっとお金がつぎ込まれるのではないか、というのがねらいらしいです。
Cristovam Buarque によれば、公立校のレベルのアップは、ひいては、すべての公的サービスのレベルアップにつながるとの考え。
政党のFacebookによれば、すでに52000人の人が、この法案を支持しているとか。

どうなんでしょう?
私みたいな、普通の人でもやっぱり公立校へ通わせるのは、ちょっと考えちゃう。
いえいえ、ブラジル全土でそういうわけでは人ですよ。
たとえば、町や村に公立校が1校しかないという土地もたくさんあります。
そういうところから、たとえば、テレビの「SOLETRANDO」に出てくるような優秀な生徒さんもたくさんいますから・
でもね、歴史のある有名な私立校のたくさんある都市部においてはかなり難しいかも。

日本のように、「教育がある一定水準を維持して均等化している」状態になるには、ブラジルの場合、まだまだ難しいというのが現状ではないでしょうか。
コメント (1)
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