アマゾンわんわん日記 2018

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学力って?

2014年09月05日 | ブラジル雑記
昨日の朝かな?日本のニュースで「どこかの県で、全国統一学力テストの国語の成績が平均を上回った学校の校長名を発表する。」と発表したとかで話題になっていましたね。
どうして校長名が関係するの?と一般庶民は悩んでしまいました。

最近話題になっているこのテスト。
結果の信頼性どうなんでしょう?
全国平均を下回った学校では、夢中になって補習授業や授業時数までやりくりして、テスト勉強をして備えたって何かで読みました。
子供にとって、テストって一種の「ゲーム」みたいなものですから。
算数・数学なんて回答のパターンを覚えてそれを繰り返し解く練習をすれば、あとはらくらく。
国語も漢字の習得などは反復練習だし、問題文の回答パターンを飲み込めば、あよはそれをあてはめて「こう質問されたら、こういう答えをしておくべき」というこつをつかめば、ほぼ正しい解答を書くことができる。
こういうテストに備えての勉強は、このパターンを繰り返し「覚えさせる」のが一番効果的。
もちろん、それを覚えることのできる子供ばかりがいるわけではありませんが。

さて、これで本当の学力がつくのかというと…
ちょっと不安。
娘がマナウスで勉強していたコレージオ ミリタールは基本的に軍の関係者の子弟の学校なので、一般の生徒が入学を希望する場合は中学か高校で受験をしなくてはなりません。
定員枠は中学で25人、高校で10人(年によって変わりますが、最近は大体このぐらい)。
毎年中学でも50倍以上の倍率になります。(リオやブラジリアは300倍以上だというのですから、それに比べればかわいいものですが。)
受験希望者は小学生のころから予備校に行って受験に備えます。
でも、おもしろいことに、そうして受験して合格した生徒のうち、上位で合格した生徒の多くが(テストの結果は点数まですべて発表されます)途中で勉強についていけなくなって、学校を辞めてしまうのです。
いわゆる「テストに備える勉強」ばかりしていて、「考える学習」ができていなかったのでしょうね。

日本の場合も、こうした「テストに備える勉強」を塾や予備校でやるならまだしも、普通の公立学校が授業時間内、また本来子供が課外活動をしたり、学校外の活動をすることが可能な時間である放課後などにやるのって、どうなの?って母親の立場としては考えてしまいます。
そこまでしてテストの点数を上げることの意味って?と、今回の学校名(校長名?)を発表するのどーのっていうことでざわざわとしているのを見ると、特にね?

さて、前置きが長くなりましたが、ブラジルでも、2年に一度全国学力試験が行われます。
小学校、中学校、高校の最終学年が対象です。
2005年から行われていて、2007年からは点数の到達目標値が設定されました。
この目標値は2005年の結果を基にしているため、各州、各地域、各学校の種類(市立とか州立とか私立とか)ごとに違うそうです。
で、最終的に2021年までの目標値が細かく設定され、毎年そこに向けてポイントを上げていこうという取り組み。
このたび、昨年2013年の結果がでました。

おもしろいことに、全国的に見て、小学校最終学年では、私立を除くすべての種類の学校が目標値を上回っているのに引き換え、中学校、高校の最終学年では、ぜ~んぶ下回っている!
昨年までは、私立を除くすべての種類の学校で上回っていたのに。
(私立の場合、目標値が公立学校のほぼ2倍に設定されているので(地域によって差はありますが)、なかなか目標値達成が難しいのだと思います)

ちなみに、やはり上位を占めるのは、ミナスジェライス州、サンパウロ州、サンタカタリーナ州等々。
アマゾナス州は高校生で昨年より0.3ポイント(10ポイント満点)点数を下げたものの、かろうじて目標値は達成。
小学校、中学校、高校ともすべて目標値をくりあすることができました。
特に小学校の伸びがよかったようです。

今回は全体的に高学年においての成績が悪かったということで、教育相は「日々の学習の見直しをもっとしっかりしておくことが大切」とのコメントを出しました。
あと、まあ、「落ち着いて学習できる環境を整えること」ですかね。
このテスト、実はすべての学校が参加というわけではないそうです。
(なので、結果には十分な信頼性がないと、うちの娘は懐疑的な目で見ておりますが。私はこれも一つの真実だと思っています。ブラジル、国が広いですから「本当の意味での信頼性をもとめるのは非常に難しいと思うので」)
学校によっては「参加不可能」の学校もある。
今問題になっている「荒れる学校」です。
先生の命が危険にさらされる場合もありますから、本当に。
ある意味、授業どころではない!

さまざまな問題を抱えるブラジルの学校教育ですが、逆を見れば「まだまだ伸びる要素がある」ということでもあります。
この調査の最後には、どんなブラジルの教育が待っているのか。
楽しみでもあります。
コメント
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