ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

今時ヒーローの強さ

2006-01-14 23:11:01 | 読書
(本当は12月に書いていたネタなんですが‥(笑)別ブログネタですが,The History of Middle Earthという,指輪物語の下書きを読んでます。(もうかれこれ1年以上(^^;)→こちら)主人公のフロドが指輪を山に捨てに行くとても辛いクライマックスの初期の下書きを読んでいた時,突然,まるでポタ7巻の下書きを読んでいるような錯覚に捉われました。

よく考えてみれば,ハリー・ポッターとフロド・バギンス,どこか共通点の多い主人公ですよね。彼らは2人とも,たまたま恐ろしい人の持ち物を持たされただけで,そうでなければ普通に幸せな人生を送れるはずだった人達なんですよね。2人とも特別優秀?というわけでもなく,周りの人には多少慕われていますが,特にカリスマヒーローというわけでありません。お陰で2人共,原作を知らない人には映画ではちょっと誤解されたりする所も似ていたりします。

でも普通の人とちょっと違う所は,類まれな責任感の強さとか,正義感とか,緊急事態に動じない所とか,体力やスキルの問題ではなく,心の強さがある人達なんだなあと思います。こういうタイプの主人公って,私の少ない蔵書の中では,他にTo Kill a Mockingbirdの主人公,Aticus Finchとかもその類ですかね。


One Flew over the Cuckoo's Nest (3-12)

2006-01-14 00:27:01 | BookClub
思えば,英語の勉強を始めてから,殆どファンタジーばかり読んできました。しかし,ファンタジーって,どちらかと言えば,案外SFのジャンルに近くて,論理的。たとえ出てくる順番は逆でも「○○○,故に×××」が必ず成り立っているんですよね。

そういう目で見ると。。。

おいっ,何だよ,この小説はっ!

とりあえず,日記を書いてみる事にします。
ブログを始めて以来,初めて,合っているのかどうなのかよくわからない小説に当たった。。。。

Bromdenさんは,黒人の少年達に侮辱される。仕方なく掃除をしていると,ビッグ・ナースがやって来る。彼女は仕事をサボっている少年達に一喝。

‥しかし,患者達が何の騒ぎかと集まってくる。気付いた彼女は,(無理矢理?)いつもの彼女に戻ってニコニコ。彼女は,きれいな肌をした青い目の女性,爪と口紅,そして大き過ぎる胸を除いて,結構イケてる。

(ところで,朝っぱらから病院でウロウロしているこの黒人の少年達って何者よ?)

Bromdenさん,何故かパパの犬が草むらに潜んでいた鳥を臭いで見つけた話を思い出す。

ナースは,「今日は月曜だからBromdenさんの『お髭』を剃りましょう。食後の休憩(?=after-breakfast)の前に,『髭剃り』部屋に来なさい。」と言う。でも,Bromdenさんは『髭剃り』が嫌い? 彼はモップ置き場に隠れている。黒人の少年達は,Bromdenさんのそんな恐れを見抜いているようで,ニヤニヤしている。

黒人達は,Bromdenさんを捕まえて,『髭剃り室』に放り込む。Bromdenさんは,『それ』がこめかみに来るまで何とか我慢。しかししかし,もう我慢できなーい! 空襲だ!空襲だ! 皆Bromdenさんを見て怒鳴る,耳を塞ぐ。ナースはバッグをBromdenさんの口に詰め込み,モップの柄を使って押し込む。

今回は,訓練室には連れて行かれなかった。でも隔離室に連れて行かれた。朝ごはんを食べたかどうか定かでない。多分食べてない。

いつも8時に病棟のドアが開く。ある時は若い住人,ある時は財布をしっかり握った奥さん,ある時はどこかの公的機関に連れられた小学校の先生の団体,付き添いのパブリック・リレーションは,この頃の精神病院は古典的な残虐行為がなくなりましたね,と,手に汗を溜めて言う。しかし,今日のお客はいつもと何か違う。今日は『Admission』だ。いつもなら,3人の黒人の子が彼をシャワー室に『ご案内』し,『温度計用』ワセリンを取りに来て,風呂場にずっと入っているのだが,。。。

今日のその男は,パパにちょっと似ていた。
彼は赤毛でもみ上げも赤い。皆が何も言わないでいると,やおら笑った。いつものパブリック・リレーションらしくない。彼はずっと笑い続け,ポケットに手を入れたまま,お腹で手を結んだ。彼は,自分は「McMurphy」だと名乗る。

McMurphyはトランプのテーブルに入り,患者達に話しかける。「農園で働くのがつまらなくてね。配置転換を申し出たんだ。」

McMurphyはさらに,「俺は変質者かって言われたよ。でも退屈な農園の仕事をしないで済むなら何でもよかったんだ。」


Run!Run!Run!