いろいろあって昨年9月から、5回も胃カメラによる検診を受けました。
もちろん、楽しいものではありませんが、回数を重ねるうちにコツをつかむ事ができました。
5回目の検診の際は、看護師や医師から「お上手です」と褒められちゃったりもして・・・
調子に乗って胃カメラ検査のアドバイスなどしたいと思いますので、初めての方や不安を抱えている人は参考にしていただけたら幸いです。
まず検査の前日は早めに夕食を取りましょう。
夜9時以降の飲食はできなくなりますから、入浴も早めに済ませると良いでしょう。
9時すぎると、風呂上がりのビールはもちろん、牛乳でさえ飲めませんから。
あと、たばこも検査終了まで禁止です。
もちろん当日の朝食も取ることはできません。
ただし、血圧を下げる薬を飲まれている方は少量の水でこれを飲みます。
私は朝食抜きは我慢できるのですが、暑い季節の飲み物禁止は辛いです。
ですから、真夏の検査は避けるようにしています。
服装に関しては特に規定はありませんが、動きやすいもの、お腹を締め付けないものが良いかと思います。
人間ドックの場合は検査着に着替えるので、服装は何でもよいです。
タオル・診察券・検査代を持って、検査予約時間に間に合うように来院します。
受付を済ませ、問診票を記入すると共に血圧を測ります。
このあたりは、病院によって違うかと思います。
自分の番が近づくと前処理をおこないます。
まずは、胃の粘膜に付いた粘液など溶かす作用がある消泡剤を飲みます。
けっして、美味しいものではありませんがヤクルト1本分ぐらいしかないので一気に飲み干せます。
次は喉の麻酔です。
ゼリー状で看護師さんがスポーンですくって口の中に入れてくれます。
これを5分ほど、喉にため置くのです。
私はこれが苦手でした。
だって、日常生活で喉に5分も物をため置くなんてことしないですから、飲み込みそうになるし(飲んでも害はない)、我慢していると吐きたくなるし、なんか非常に疲れるのです。
4回目の検査では、サボって舌の上に載せたままにしておきました。
そしたら、カメラが喉を通過するさい、とても苦しかったです。
5回目の検査では、あごを突き出し斜め上を見て、まじめに喉にため置くように努めました。
その効果もあり、すんなり喉を通すことができました。
このゼリーですが、舌に触れるとしびれて麻酔が効いているのがよくわかりますが、喉はその感覚がわからないのです。でも、確実に効いているようです。
なお、5分経ったら、ゼリーは紙コップ内に吐き出します。
経鼻内視鏡の場合、鼻腔内に麻酔をスプレーします。
ノズルのやたら長いスプレーは一瞬ギョっとしますが、痛くも何ともありません。
ただひとつ、スプレーする際は息を止めて下さい。
スペレーと同時に息を吸ってしまうと、プールで鼻に水が入った時みたいに置くが痛くなります(しばらくすると治りますが・・・)。
いよいよ検査室へ
指示に従ってベッドに横たわります。
このとき、眼鏡をかけている人はこれをはずします。
内視鏡装置がベッド脇に見えます。そちらに向いて、横向きに寝ます。
看護師が、口の下あたりにタオルとだ液を受け取る皿を敷いてくれます。
ベッドが上げられ、医師の操作しやすい高さになります。
日常では経験しない高さなので少々怖いですが、しばらくするとそれどころではなくなり、この恐怖は直に消えます。
筒型のマウスピースをくわえます。おそらく、内視鏡によって歯を痛めたり傷つけたりするのを防ぐためだと思います。
「始めます」という医師の言葉と共にゆっくり、内視鏡が挿入されます。
やがて、喉を通過しますが、これが一番の難所です。
あめ玉をゴクンと飲むイメージで良いのですが・・・
喉を指で突くと吐きそうになりますね。あの嗚咽反応が起き、辛いのです。
ただ、先端が喉を過ぎると少し楽になります。
経鼻内視鏡の場合、鼻の穴に円筒状のノーズピースをはめます。
鼻から内視鏡を挿入しますが、麻酔が効いているのか痛みは感じません。
喉を通過する際の嗚咽反応は軽く済みます。ここが経口内視鏡との一番の違いですね。
内視鏡が消化管内を進むにつれ、医師から「食道まできましたよ」とか「胃に入ります」とか告げられるますが、返事をする必要はありません。
そもそも、経口内視鏡の場合、話すことできません(経鼻内視鏡は話すことができます)。
このあと、位置をいろいろ変えて写真を撮ったり、検査薬を吹きかけたり、検査するために組織の一部を採取したりします。
いずれも、たいした痛みはありません。
多少、胃を突かれたり、突っ張ったりする感覚はします。
ただ、気持ち悪いというか辛いというか、違和感は検査終了まで一貫してあります。
これを和らげるコツは力を抜くことです。
言葉に擦れば簡単なことですが、初心者にとってはこれがなかなか難しい。
何しろ、口から胃までチューブが入っているのですから・・・ふだん、喉に蕎麦がひっかかっただけでもたいへんなぐらいなのに。
こういうときは「ふぅ~」という感じでため息をついてみましょう。
すると力を抜くことができます。
しばらくすると、また無意識に力が入ってしまうので、そのたびに「ふぅ~」を繰り返します。
もう一つのコツはだ液を垂れ流すことです。
検査中、だ液を飲み込むととたんに気持ち悪くなります。
口の下に受け皿やタオルが敷かれているのでだ液は口元から垂れ流します。
見た目を気にせず、だ液であると涙であろうと鼻水であろうと垂れ流すつもりでいるとずいぶん楽になります。
検査中にモニターを見ることは可能ですが、気持ちの晴れるものではありませんので、離れたところをボ~と見ていましょう。
お腹を意識せず、ほか事を考えましょう。
なるべき楽しいことが良いでしょう。検査が終わったあとにどこに遊びに行こうかとか、何を食べようかとか、好きな物のこととか、好きな人のことなどを思い浮かべてください。
10分から15分で検査は終わります。
ゆっくり、内視鏡のチューブを抜いていきますが、このときに痛みはありません。
完全に抜き終わると、今までの気持ち悪さがウソのようになくなります。
立ち上がってうがいをします。
あとは会計を済ませるだけですが、喉を麻酔しているので1時間ほどは自動車を運転できませんし、飲食も1時間はできません。
経鼻内視鏡の場合、鼻に痛みが残りましたが、数時間ほどで消えました。
全体的に楽なのは経鼻内視鏡の方ですが、鼻腔の大きさや形状により検査できない人も多いようです。
知り合いに経鼻内視鏡検査中に不可能だとわかり、再度、経口内視鏡で検査を受けた方もいます。
また、検査によっては経口内視鏡でしかできないものもあるようで、十二指腸の再検の際も、奥にあるためと医師は経鼻内視鏡検査に難色を示しました。
日常生活には影響はありませんが、胃もたれのような感覚も残ります、しかし数日のうちにこれも消えます。
病院からもらった説明によると「当日の食事は軽めにしてアルコール類は控えて下さい」と書いてありました。
そして、こうも書いてありました「組織生検を受けられた場合には、検査後の出血防止のためアルコール類の飲酒、喫煙は禁止です」ということは生検を受けてないときは少量ならば飲酒しても・・・・まぁやめておいた方が良いですね。
なお、生検を受けた当日の入浴はシャワー程度にし、激しい運動も禁止です。