久々の休日
バイクでお城めぐり・・・といきたいところですが、天気予報は芳しくありません。
でも、大丈夫。
こんな時のために、雨天メニューも用意してあります。
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館へは、子どもが小さいときに行ったことがあります。
たしか、家内に用事があり、子ども2人をお守りするために連れてきたと記憶しています。
あれから10年以上経ち、記憶も曖昧になってきたので、再度訪れたかったのですが、2016年(平成28年)から全面的なリニューアルのため一次閉館となっていたので、開館を待っていたのでした。
今回は家内と一緒に訪問しました。
入館前に屋外展示を見学。
川崎 V-107A ヘリコプター
ボーイング・バートル社が製造したタンデムローター式のヘリコプター
川崎がノックダウン生産し、自衛隊などで使われました。
日本航空機 YS-11R-500A 中型輸送機
戦後、我が国で初めて開発・生産された旅客機
新明和 US-1A 救難飛行艇
日本の飛行艇は多少波が高くても離着陸でき、世界でも有数の高性能を誇ります。
いよいよ入館します。
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
所在地:岐阜県各務原市下切町5丁目1番地
開館時間:平日 10:00~17:00(入館~16:30),土日祝日 10:00~18:00(入館~17:30)休館日:第1火曜日,12/28~1/2
入館料:大人 800円,60歳以上・高校生 500円,中学生以下 無料
まずは新設された「航空機と航空機産業の始まり」のエリア
ここでは、人類の空への挑戦、岐阜、各務原における航空産業の誕生を紹介しています。
陸軍乙式一型偵察機
フランスのサルムソン2A2偵察機の製造権を得て国産化しました。
次に「戦前・戦中の航空機開発」のエリア
ここも新設されました。
三式戦闘機二型「飛燕」
ドイツの水冷航空エンジンを国産化し搭載した、当時の日本唯一の量産型水冷戦闘機です。
水冷式のため、スマートで美しい機体でしたが、扱いや整備が不慣れなため、充分な性能を発揮できませんでした。
十二試艦上戦闘機
有名なゼロ戦(零式艦上戦闘機)の試作機です。
「戦後日本の航空機開発」のエリア
ここは以前とあまり変わっていないようでした。
KAL-1連絡機
日本の航空機産業の再スタートという希望のもと、戦後、初めて各務原で設計・製造された飛行機です。
ただ、戦後初めての設計ということもあり、第2次世界大戦期における機体の習作的な意味合いが強く、試作機は2機製造されるのに留まりました。
KAT-1練習機
航空大学校の練習機として使われました。
T-33A改(飛行開発実験団特別仕様機)
川崎重工でライセンス生産がされ、1956年~1959年に計210機が導入され主に中等練習機として使用されました
サーブ・サフィール91B改 X1G1B 高揚力研究機(手前)
1956(昭和31)年に技術研究所によって購入され、短距離離着陸(STOL)に用いられる高揚力装置の研究実験機「X1G」に改造されました。
UF-XS 実験飛行艇(後方)
UF-XSはPS-1を開発するために1960年アメリカから供与されたUF-1を新明和工業で大改造を施した飛行艇です。
N-62 イーグレット
1962年伊藤忠航空整備と日本大学が共同で、設計開発を開始、1964初飛行。
セスナやパイパーなどの米国製軽飛行機が多かった中で、操縦訓練や各種任務機を国産機で行いたいとの先人のエネルギーが感じられます。
T-1B(飛行開発実験団特別仕様機・ADTW50周年特別塗装)
わが国初の国産ジェット練習機
FA-200改型STOL実験機
富士重工業で製造された軽飛行機。
愛称はエアロスバル。
FA-200改は、航空宇宙技術研究所(NAL、現JAXA)によって短距離離着陸 (STOL)の研究用に改修された機体。
FA-200-160を元に、エンジンを180馬力に強化し、計測装置の装備。さらに、水平安定板を可変翼(-3~+3度)に改造しています。
T-3初等練習機
航空自衛隊のレシプロエンジン単発の初等練習機。
パイロットが最初に訓練するために乗る事を目的とした機体。
富士重工業が製造し、30年間近くパイロット育成に使用され、2007(平成19)年に退役しました。
F-104J
ロッキード社が設計した戦闘機。
『最後のの有人戦闘機』ともよばれました。
日本では、三菱重工業がライセンス生産を担当しました。
私は歴代の航空自衛隊機の中でも一番美しい機種だと思っています。
T-2(ブルーインパルス)
ブルーインパルスの2代目使用機。
国産初の超音速ジェット機T-2高等練習機が選ばれました。
国産初の超音速機と言う事のインパクトとスピード、スマートでかっこいいスタイルで
ファンは多かったと思いますが非力なエンジンと旋回半径が大きく機動性もイマイチ。
あまりアクロ向きの機体では無かったようです。
T-2 CCV研究機
T-2をベースにCCVの研究開発のために改造された機体で通称T-2CCVと呼ばれている機体です。
CCVとは運動能力向上機のことで、カナードを使用することで重心をずらし運動性を高めていたようです。
低騒音STOL実験機 飛鳥 JQ8501
1985~86年頃、科学技術庁、航空宇宙技術研究所、川崎重工などが参加して、将来必要になるであろうSTOL機のデータを集めた実験機。
川崎ベル式47G3B-KH4
川崎航空機(現川崎重工業)がベル・エアクラフト製ベル47G3Bをベースに改造開発した4人乗り単発ヘリコプター。
BK117P5(先進飛行安全技術実証機)
川崎重工と西ドイツのMBB社(メッサーシュミット・ベルコウ・ブローム現在のエアバス ヘリコプターズ)の中型多用途ヘリコプター。
1979(昭和54)年各務原で初飛行。
軽い機体と双発のエンジン、無関節型ローターで安全性と操縦性が向上してます。
OH-6J改
アメリカのヒューズ・ヘリコプターズ社が開発した小型ヘリコプターOH-6を川崎重工業がライセンス生産したもの。
OH-1 (モックアップ)
川崎重工業によって製造された陸上自衛隊の観測ヘリコプター(偵察機)。
展示品は設計段階でつくられた木製模型。
最後に「宇宙エリア」
「おお!サターンロケットだ!」と驚いてしまいました。
サターンロケットとはアポロ宇宙船を打ち上げた巨大なロケットですが、実はサターンロケットではなく、国産のH-Ⅱロケットだったのでした。
国産ロケットでもこんなに大きくなったとは感慨深いものがあります。
なにしろ、戦後はじめて糸川英夫博士がつくったロケットは
こんなんだったわけですから。
このペンシルロケットのは、私はまだ生まれていませんが、子どもの頃でも欧米と比べて周回遅れのイメージを捨て切れていませんでした。
いまでは、宇宙ステーションの一画を担うほどとはうれしい限りです。
日本がつくった宇宙ステーションの実験棟「きぼう」
はやぶさ2の模型
こちらの活躍も楽しみですね。