デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



画家マルク・シャガールは晩年の作品のなかに、自分の描いた作品の体系・特徴を象徴するような日本語を暗号として用い描いた。その暗号を解読した暁には、日本語を理解できる者にとって、シャガールが晩年に入り密かに日本に関心を抱き、日本語まで研究していたことの歴史的発見に歓喜し、シャガール作品をより深く理解することだけでなく、探偵ナイトスクープの小ネタに匹敵する?ユーモアも感じることだろう。
(注:↑は、某映画のパロディというか、ただの私のネタです(^^))

昨日、雨の中、大阪・天保山のサントリーミュージアムまで「愛の旅人・シャガール展」を見に行った。小さいころはシャガールの絵の夢のような幻想というか、人間や動物が縦長にデフォルメされ、姿が背景に融合するような感じや、人がただフワフワ浮いていて活動的でないこと、シャガールの描く動物の表情が、夢に出てきそうで怖くてならなかった。でも、今はシャガールの絵が受け入れられるだけでなく、シャガールは偉大な画家だと思った。
展示自体の構成もすばらしくて、最後に展示されている「回想」(1979)という作品を見るころになると、シャガールの生涯がなんとなく感じ取れるようになっていて、すごく効果的なものになっていた。
あと個人的に思ったこと。シャガールの絵には、恋人たちがたくさん登場する。展示には男女の二人連れも訪れているわけで、彼・彼女らが手をつなぎながらシャガールの恋人たちの絵を見ている光景は、とても絵になっていた。この瞬間を撮りたい!と思ったが、展示では撮影は禁止なのでやむなく諦めたのだが、シャガールの作品だけでなく、他にもいい光景を見ることができて、とてもたのしかった。

さて、タイトルの「シャガール・コード」と冒頭に書いた「シャガールが日本語の暗号を作品に忍ばせた」というネタだが、これは要するに外国映画で真面目な場面での英語のセリフが、場違いな日本語に聞こえてしまうようなものである。たとえば映画「ターミネーター」で警察の取調べを受けて精神的に参ったサラ・コナーが、関西弁で「信じられへん」と言ったふうに聞こえるようなものだ。
今回シャガール展で、私が最も感動した作品の一つに「回想」(1979)があるのだが、何度となく見ていると、この絵の中央から少し上に「日本語」で、
「ロバ」
書いてあることを「発見」したのである。実際の絵を目にされたら、あなたにもきっとわかるはずだ。本当に「ロバ」と読めるのだ。これを目にした瞬間、深い感動ともにニヤリとしてしまう自分がいた。
他愛の無いことかもしれないが、おもしろいではないか。シャガールが生涯にわたって描いた動物の中でも馬はたくさん作品に登場するし、最晩年の作品「回想」(1979)のなかで、文字としても作品の象徴として「ロバ」と綴ってくれている。これをシャガール老年期の日本人への入魂のメッセージとして受け取らずして、何とするか(笑)。
以上、私にとってはプチ驚喜したネタでした

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