磁器装飾アトリエ&教室 ピアットスカーナ(東京)な暮らし

伊フィレンツエ18世紀からの伝統技法で磁器に装飾しています。「自由な発想で普段の生活は魅力的に変えられる」を合言葉に。

巨匠が使用した絵具から:Aplirepiattoscana 2019

2019-04-13 20:43:36 | いろんなオリジナル

磁器装飾家の笠原です。
4月のピアットスカーナがスタートしました。
今月もどうぞ宜しくお願い致します。


(アトリエの一角より)
ジョット・ディ・ボンドーネ(※)以来の巨匠たちが、使用していたテンペラ画の絵具。当時の製法を復刻しているゼッキ(フィレンツエ画材店)の逸品をディスプレーしました。
※Giotto di Bondone、1267年頃-1337年1月8日、中世後期のイタリア人画家、建築家。イタリア・ルネサンスへの先鞭を付けた偉大な芸術家(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)より)




20代の後半、絵画修復を学んでいた頃の私には贅沢品だったこの絵具、ずらりと並んだ店の棚から、1時間以上も迷って12本だけ購入しました。ある年の4月の宝物です。ネロの絵具(黒:イタリア語)は、例えば、葡萄のつるを燃やした灰から作られています。「フィレンツエは色彩をまとっている!」街中を歩きながら、私もその一部となり色彩に包まれました。




(アトリエのセンターテーブルより)
1735年以降、ジノリの手描マイスター達が使用していた、陶磁器装飾用の顔料。番号で管理されているから色の名前は分からないけれど、フィレンツエ・ルネサンスの色調を彷彿とさせます。私は常にこれらの色合いを大切にして制作を続けてきました。粉状の顔料は、使うたびに植物性のオイルで練って使います。だから、室内はスイートな樹液の香りがいつも漂っているのです。




(アトリエの洗面所より)
これは、自分のために、人のために愛用している精油。多くの医療関係者やプロのセラピストに選ばれ、病院やホスピスなどの臨床現場で使用している安全で高品質のお墨付き。4月はハーブの香り(タイムリナロールとローレル)を置きました。


音楽が流れる室内、今月もグリーンの香りが穏やかな気持ちにさせてくれます。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。