磁器装飾アトリエ&教室 ピアットスカーナ(東京)な暮らし

伊フィレンツエ18世紀からの伝統技法で磁器に装飾しています。「自由な発想で普段の生活は魅力的に変えられる」を合言葉に。

目黒区美術館で、ルネサンス前夜を巡る旅はいかが?:Mostra "Il libro dell'arte di Cennini " presso Meguro Art Museum vol.1

2025-03-04 12:34:44 | JAPANの街


石原靖夫 復元模写
≪シモーネ・マルティーニ〈受胎告知〉≫
1972―78年
金沢美術工芸大学蔵

▲写真は撮影OKの部分です。
#目黒区美術館


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中世の華・黄金テンペラ画
―石原靖夫の復元模写
チェンニーノ・チェニーニ「絵画術の書」を巡る旅
2025年2月15日(土)~3月23日(日)

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が凄かった!

中世絵画技法の「百科全書」があるって、本当?

フィレンツエの工房内で代々伝えられてきた、ジョット以来の偉大な絵画技法とその心構え(岩波文庫のカバーから引用)が綴られている名著です。




文章をビジュアル化するには、少々専門性がいるかもしれませんが、連続ドラマや、映画して欲しいぐらい、フィレンツエの日常が見えてきます。その語り口は、塩野七生さんの著作が好きな方には、たまらないかもしれません。企画展のタイトルにもなっている「巡る旅」というタイトルも、言い得て妙だな~と感じます。(私の個人的な感想より)

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例えば、企画展の入口のパネルの、あの言葉。
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【このわざを志す者は、初めにどのような心構えを必要とするか】・・・まずは、次に言うところを身につけ給え。すなわち、愛情、畏敬、恭順、忍耐である。・・・(チェンニーノ・チェンニーニ「絵画術の書」岩波書店、P55引用)

私も右隣りでパネルを凝視していた人も、同時に「う~ん」とつぶやいて、我が人生を巡らせた、一瞬の間あり。


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今回の企画展は、そんなこともこんなことも含めて、ビジュアル化!?

この魅力的な技法をローマで長年研究された、画家:石原靖夫氏の復元模写と、貴重な研究資料の数々が展示されています。

ルネッサンス前夜を、テンペラ絵画から見て知る体験は、いかがですか? 時代に想いを馳せながら、美を見て、美に満ちあふれて、そんなひと時を、味わえるかもしれませんね。


ビジュアルいっぱい!カラフルな標本もいっぱい!まるで博物館のよう。子供から大人まで、一緒に楽しめます。3月23日(日)まで。目黒区美術館にて。


明日の投稿は、この続き。ちょっぴり愉快な、私の回想録です。




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