いろんなパターンがありますでしょうけれども、今回の物損補償のフローを簡単に説明いたします。
①双方の損害額の申告
②双方の損害額の査定
③損害額の調整・確定
④過失割合の申告
⑤過失割合の調整・確定
⑥保険金の受領
さて、損害額の申告なのですが、ウインドサプライさんのがんばりによって、全損扱いとなりまして、修理ではなく、おカネによる補償ということになりました。
ここも、ビミョーなトコでして、ジスペケたんの時価評価は約89万円。
個人的には、その2/3の金額があれば、ビミョーに修理しようと思えばできちゃうような気がします。
東京海上は特に工賃に厳しいそうですし。
こういった交渉は素人ではなかなか難しいですし、時間もままなりません。
当方の意を汲んで動いてくれる経験豊富な味方が絶対に必要だと思いました。
特に、個人経営の方が融通が効きそうな気がします。
「勤め先の会社お客」ではなく、「経営者の個人のお客」の立場の違いと言ったらいいかも知れません。
今回はカスタムパーツも含めて、投下した金額はこのウインドサプライさんを通じて提出しました。
提出したリストの合計金額は146万円。
別途装備着衣レッカーなどが11万円です。
先方のアジャスタがショップを訪れて打ち合わせした、というので、金額の連絡を待っていたのですが、一向に来ません。
当方の保険会社に確認したら、「車両112万円、装備レッカー併せて10万円、合計122万円で説明済み、と聞いていますが」だって!
ウインドサプライさんに確認したら、「装備別で、車両が122万円ですよって、書類をチラ見させられただけですけど?」ですって!
うっひゃぁ。
「説明済み」って言葉は「了解済み」とも受け取れる表現ですし、112万円と122万円、ビミョーに取り違えてるし!
やるなぁ、東京海上(笑)。
事情を説明して、当方保険会社経由で査定書を取り寄せます。
さて、ネゴシエーションの始まりです。
ネゴのレトリックは以下の通りです。
さぁて。
東京海上の担当者に電話します。
①双方の合意による解決を目指すことの合意
自分自身が合意(譲歩)しないことによって合意が成立しないことを回避します。
すなわち当方の譲歩によって「これ以上は譲れません」を言わせない予防線でもあります。
②合意の前提は双方相手方の立場を理解することが必要、の合意
まず、譲歩を切り出す側(当方)に立つことによって交渉の主導権を確保します。
なんぜ、相手の譲歩を引き出すのが目的ですから、先に譲歩したり条件を出す方が有利なのです。
ただし、とんでもなく相手の思惑から乖離した条件を出すと、相手に主導権を渡すことになりがちと思います。あくまで、欲張らずに交渉をまとめることを目的とします。
③あなたが私の立場なら、承服できますか?攻撃
当方の譲歩が先にあって、相手が歩み寄りをしなければならない場合、相手は主張する数字の根拠となるルールを必ず曲げなければならなくなります。
すなわち、ルール自体をこちらの条件に合わせる作業が必要になります。
そして、それは相手の援用するルールをこちらの数字に利用する、すり替えの論理を発動可能にします。
細かいことは言わずに、他の項目も同条件で電卓を叩き直します(笑)。
④相手方の想定ラインの提示を求める
そしてそれが当方の数字に達しない場合、さらにそこから「間を取る」形で譲歩を引き出すことが可能になる、ということです。
この「間を取る」の論理はなかなか破るのが難しいです。
この意味からも、相手の「想定と大きく乖離していないけど、容認できない数値」を先手で出す有利さがご理解いただけるでしょうか。
その場では、車両のみで124万円、装備他で13万円、合計137万円の査定金額に改めることができました。
この金額は、相手の譲歩を一発了承していますので、もう1段イケるのですが、ここまでにして、一旦、このセンで了承します。
まだ、同じ人物を相手に過失割合で交渉しなければならないので、「勝ちすぎ」てはいけないように思ったのです。
しかし、後になって、そこはオレが少しアマかったのが判明するのです(笑)。
長くなったので(3)へ。