木賊温泉の石の湯で知り合った方に「これから手打蕎麦を食べに行く」と言ったら、冬季休業している蕎麦屋がほとんどだと教えていただきました。
「予約なしなら桧枝岐温泉の「開山」さんなら開いている」と親切に教えて頂き、木賊温泉から桧枝岐温泉へ。
やっと「開山」さんに到着。
暖簾が出ていて、ホッと安心です。
近年WEBで下調べしてからお店を選ぶようになりましたが、まさに生の口コミは一番確実だと実感もしました。
ここ桧枝岐では「裁ち蕎麦」が名物です。
つなぎをまったく使わない純生そばで、畳むと割れてしまう生そばを、2~3ミリ程の厚さにのばし、何枚も布を重ねて裁つように切ることから、裁ちそばと呼ばれるようになったそうです。
この「開山」さんは、蕎麦民宿でもあります。
お風呂は桧枝岐温泉で内湯があるようです。
程なく蕎麦が運ばれてきました。
ぶっかけ蕎麦でもなく、お椀に蕎麦が盛り付けてあります。
「裁ちそば」がいかに難しい蕎麦打ちかという内容がかかれていました。
見た目は平たい蕎麦です。
黒いプツプツが見えます。
そのまま食べてみると、そんなに蕎麦の香りはありません。
汁につけると、ツルツルと滑りながら、畳み込むような食感で喉元を通りすぎていく・・・これは不思議な蕎麦の感触です。
少し粘りのような感覚もありました。
薬味の紫蘇漬けは塩辛くて、蕎麦に合わせるのはどうか、と思いました。
鰊の山椒煮。
家庭料理風の味付けでした。
「はっとう」は少しあたたかくモッチリして、ゴマ・砂糖・塩がまぶしてある蕎麦菓子です。
塩も入れ、砂糖も入れる、さらに黒胡麻も入れるというプラスオンのお菓子は、かつての昔、この山間部の村にとっては贅沢の極みのお菓子だったのではないでしょうか。
■開山
住所 福島県南会津郡檜枝岐村上ノ原537-3
営業時間 10:00~17:00