大滝不動堂は、西光寺の付属仏堂。
平安初期、山形県山寺の立石寺を創建した慈覚大師(円仁)が、 湯元の磊々峡の北側洞窟堂山に精舎を開こうとしたものの、時の領主に反対されてしまったそうです。
そこで二口街道を山寺へと向かう途中、大滝の壮観さと森厳さに心打たれた慈覚大師は、暫しここに留まり不動尊を安置したといわれています。
江戸後期になり、馬場生まれの知足上人が、奥州行脚を重ね、現在の本尊の再興とお堂を創建しました。
とても歴史を感じる建造物です。
建物内部は自由に拝観できるようで、扉が少し開いていました。
内部に入ると、大滝を守る巨大な不動明王座像(高さ3.3m、胴回り5.1m)が奉られており、威厳が満ちていました。
伊達家の鋳物師津田甚四郎の鋳造なのだとか。
大滝不動尊の西側に位置する「西光寺」は真言宗に属しています。
なので、お護摩焚きでした。
お護摩とは、梵語でホーマ(homa)といい、〈焚く〉〈焼く〉などの意味をもつことばで、仏の智慧の火を以て煩悩(苦の根元)を焼きつくすことを表すそう
です。
境内には市の保存樹木に指定されているイチョウの大木も見ることができます。
上流部秋保大滝へ向かいましょう。(徒歩数分)。
秋保大滝は、名取川支流の落差55m、幅6mで流れ落ち。「日本三大瀑布(大滝)」「日本三名瀑」の1つ。
この場にいるだけで、飛沫がミストのように飛んできます。
ゴォオ~と絶え間ない水の爆音、ダイナミックな景観、山の空気に五感が研ぎ澄まされるようです。
かつての昔々からこの音が続いているからこそ、信仰として崇められているのでしょう。
住所 宮城県仙台市太白区秋保町馬場字大滝11