風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

東洋のナポリ

2004年12月08日 | 清水ともゑ帳
月に2度、ロルフィングのセッションで熱海に通うようになって4ヵ月ほどになる。
清水からは電車で約1時間半ほど。
起伏の多い熱海の坂道を歩くのはとてもいい気分だ。
海の向こうに「ひょっこりひょうたん島」のように、ポカンと浮かぶ初島を眺めながら、熱海にも住んでみたいなぁと思う。
結婚して数年間は、夫と二人、半年に一度は熱海の温泉宿に泊まりに行っていた。
車で海岸線を走りながら、「いつか熱海にコンドミニアムを買いたい」と話していた。
はるか水平線の彼方から昇る朝日を見ながら、毎日暮らせたらどんなに幸せかなぁと、二人の夢を膨らませていた。

セッションの帰りには、私は必ず、熱海駅前の商店街を通る。
干物などの海産物と蒸し器の湯気の向こうに並ぶ温泉饅頭。
食欲をそそられながら、あっちの店、こっちの店とそぞろ歩く。
いつも水曜日に行くのに、どんなときも観光客で賑わっている。
夫は高校生のころ、熱海で暮らしていたけれど、昭和40年代の賑わいは今の比ではなかったそうだ。
当時、新婚旅行の人気の行き先は、宮崎の日南海岸か、「東洋のナポリ」と言われていた熱海だった。
そして、街には浴衣姿に下駄をカランコロンと鳴らしながら歩く人たちでいっぱいだったそうだ。
今の賑わいよりもすごいってどんなだろう…と、私はにわかに想像できない。
けれど、お祭りの人ごみとも違う、都会の人ごみとも違う、温泉街によくある賑わいともまた違う、なんだろう?
うまく表現できないけど、私にとっては心地のいい人ごみと活気がここにはある。
実際に住んでみるとどうなんだろう。
何度か熱海に通ってみて、相性のいい街であるような気がしている。


コメント (4)