1956年 中日 整理選手

1956年

中日ドラゴンズではこのほど次の8選手を整理した。

【投手】吉岡秀雄、伊藤健、船津亨、水谷工、高山邦男、奥原為雄
【捕手】山本文哉、尾関釣

なお吉岡投手はCBC（中部日本放送）へ、他の7選手は服部コーチと原田主将の世話で今回軟式から硬式に転向した東海理科電気化学へ入社が決定した。

丸田卓

1958年

51 丸田卓投手
右投右打 5.8尺、18貫 18才
千葉県 映画西部劇
長生一高ー大洋（33年）
合宿
プロの水に慣れるということが先決問題であろう。十二分の力はあるのだから、彼の精進次第で今後大いに期待できる。

1957年

長生丸田の投球はすばらしく大きく割れるカーブ、快速球に成東打者はいたずらに大振りし、高目のつり球につられ、かろうじて七回零敗をまぬがれた、丸田を打ちくずすには短打法をとらねば駄目、粗雑なバッティングが目についた。

主戦投手は昨年まで三塁手として活躍した丸田が本年はマウンドを守る、まだ日は浅いが、春の大会では素晴らしいピッチングを見せ恵まれた体格からくり出す速球にはかなり威力があり期待できる。

寺口博之

1958年

41 寺口博之投手
右投右打
5.86尺、17.6貫 19才
兵庫県、映画
三木高ー巨人（32年）
合宿
上手投の速球投手だ。昨年の2軍戦でも勝率6割をあげるほどだった。今年2軍で最も注目されている人だなかなかカーブにも鋭いさえをみせている。

松下秀文

1958年

39 松下秀文投手
右投右打
5.8尺、19貫 21才
神奈川県 映画
山北高ー巨人（30年）
合宿

昨年は肩の具合を悪くして内野をやったりしたが、投手とすれば球も速いしスライダーも投げる。球が極めて速いという点と強肩から、内野手に転向するかもしれない。

菊地武和

1956年

この一年間大淀ほど急速な成長をとげたチームはあるまい。昨秋は主力がごっそり抜け、Bクラスへ転落と予想されていたが、今春からめきめき実力をあげ大宮高校と互角に試合を進めている。伝統の力とはいえ自校にグラウンドをもっていないだけに敬服させられる。その成長のきっかけをつくったのはエース菊池の復調だ菊地は速球とアウドロをコーナーに決めるが非常に安定しており、県下ではもっともうまい投手といえそう。中津東を無安打に押えたのをはじめ、別府緑ヶ丘、大分商鹿工などを破っている。

大淀菊地は上手からの速球を外角にきれるアウドロ、富島鈴木投手は下手からの外角にきれるカーブを多投して相ゆずらす試合はこう着したまま進められた。

投手力では菊地投手が徐々に調子をあげ、準々決勝で大きく割れるアウドロを縦横に駆使して県下第一にふさわしいピッチングをみせた。

土橋敏明、浦西美治

1958年

昨年はどちらかといえば森岡、井生両投手のワンマン・チームだったが、ことしはカラーが一変、ひとりひとりをみたときはこれという目立った選手はいないが、総合力では県下でも指おりの好チームといえよう。投手陣は土橋、浦西両投手をようし、チームの支柱となっている。土橋は六尺一寸の長身から投げ下す速球とシュートを武器とし、左腕浦西は切れのよいドロップを決め球としているが、両投手とも甲乙つけがたい力をもっている。