東由多加

2001年09月09日 | テレビ

知ってるつもり!?(日本テレビ)
「命!!魂!!生きる!!作家・柳美里と東由多加
 愛と死の闘い330日涙の告白録」(長いなァ)
という番組を、
私は、東由多加の晩年に興味があり観た。

私は、東由多加と会ったことがある。
21歳のとき、私はある劇団のメンバーだった。
そのリーダーが、
以前「東京キッドブラザーズ」にいた関係で、
なにかとつながりがあった。
公演後の舞台の片づけをやったり、
俳優と飲んだりした。
あるとき、原宿の劇団の事務所(6畳のアパート)に
東京キッドのスタッフから電話があった。
「舞台稽古にフルートを吹く者がいないので、
 誰かいないか」
というものだった。
なぜか、いつもリコーダーやケーナを吹いていた
私が行くことになってしまった。
「フルートの代わりにリコーダーじゃしょうがない」
と私はいったのだが、
東京キッドのスタッフはそれでいいというので、
舞台稽古に興味があった私は、
どうにでもなれ、という気持ちで稽古場に行った。
そこで私は、東由多加に紹介され、
「ご苦労様です」なんていわれた。
稽古は惨憺たるものだった。
私がです。
なにしろ渡されたフルートの楽譜を、
ソプラノリコーダーで吹くのです。
焦ったけど、必死で吹きました。
けっこう音も出ていたはずです。
でも、ブラスとエレキギターの中では
ゴミみたいなものでした。
冷や汗たらたらだった。
あのときの稽古での東由多加は静かだった。

テレビを観て、
東由多加はあのような暮らしをして、
死んでいったのか、と思っただけだった。

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