14歳の職場体験

2005年12月16日 | 健康・病気
にんげんドキュメント(NHK総合23:00~)
「大人ってすごい!~14歳の職場体験~」を観た。
東京町田市の中学2年生およそ2800人が、
それぞれ、800ヶ所の職場に行って体験する。
中学生と働く大人、初めて出会った5日間の記録で、
その中の2人を取材していた。

1人は美容室に行った。
お客が来たとき帰るとき、挨拶ができない。
それを見かねた25歳の男の従業員が、
「むかしの俺もできなかった」と中学生に話す。
営業時間が終わった9時過ぎ、
近く技能試験(?)を受ける2人の美容師の練習を
美容院の経営者が職場体験の2人に見せる。
「あの人たちの目を見ていろ」という。
中学生たちは素直に感動していた。

もう1人の職場体験は、
金属加工で部品を製造する小さな製作所だ。
図面から寸法を割り出すテストで全問正解をする。
一緒に来ていた他の2人は1問づつ間違えた。
「仕事では100点じゃないと意味がない!」と社長がいう。
彼は、まんざらでもなかった。
ところが、100点を取った中学生は翌日遅刻をする。
「もう来なくていい!」と社長に怒られた。
ある日彼は、部品検査をしていて仕事が遅く、
昼休みになってもやっていた。
食後にある社員が、話そうと誘う。
そして、自分は20歳の頃フリーターをしていて、
何度か遅刻をしたときその仕事先をクビになった、
なんていうことを話した。

学校や家庭以外で、
大人と接する機会が少なくなった最近の子供たちに、
働きながら「大人の社会」を実感させるこの職場体験はいいことだ。
2年後には全国の中学校でも始まるらしい。

しかし、私は知っている。
遅刻しても、無断欠勤をしてもずるずる会社に来ていた奴を。
それをとがめてクビにしなかった会社も。
いいかげんな仕事をして、まわりに迷惑かけ続けている正社員も。
口先だけで会社をうまく勤め上げ、なぜか昇進してしまう奴。
高校を出て、10数回転職してきた私は、
そんな“魅力的な”どうしょうもない“大人”を沢山見てきた。
こんな奴らも中学生に見せたほうがいいかも知れない。

それにしても、最近の耐震強度偽装問題に関係する会社の人たちを、
中学生にどのように説明したらいいんだろう。
コメント
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