いかけしごむ

2008年09月14日 | 健康・病気
別役実という人は、どういう人なんでしょうね。
一度、会えるものならお話したいです。
演劇集団水無月のおかげで私は、別役実の芝居をそうとう観ている。
今回の「いかけしごむ」もへんなお話でした。

私は今日、10分ほど開演に遅刻してしまった。
昼寝していて、目が覚めたのが午後5時だった。
ボーッとしていて、あっそうだ、今日は大宮に芝居を観に行くんだった、
と気づいてから準備して家を出たのが5時20分ごろだった。
なんだかんだいってもほぼ4時間は熟睡していた。
私の睡眠サイクルはもうほとんど滅茶苦茶です。
川越で埼京線に乗るのに20分待たされた。

舞台には、男と女がいた。
女が男にさとすようにいう。
あなたは、奥さんに逃げられて、そのことで激情し、
子どもを殺して、証拠を消すために遺体をバラバラにして、
それを黒いビニール袋に入れて捨てに行く。
男は反論する。
私は発明家で、「いかけしごむ」というものを作った。
これは画期的なことで、消しゴム業界から狙われている。
この黒いビニール袋の中身は、いかけしごむを作る材料のいかなのだ。

しかし女はその話しを認めない。
どっちの話にリアリティがあるか、という。
男は、自分のいうことが事実だ、といいはる。
自分の研究は、消しゴム業界をおびやかすもので、
だからブルガリヤ暗殺団に狙われていると訴える。

しかし、女のいう話にもリアリティがある。
男は、自分の考えを捨てようとする素振りも見せる。

最後のほう、女がビニール袋の中のものをあけると、
幼い子のバラバラになった遺体だった。
これで女のいうことが正しいのか、ということになったが、
話すことを終え、去った男が殺されたということを、
芝居の最終シーンで警官が現れいう。
「黒いビニール袋の中身は、いかだった」
女が話していたことは、女の過去だった。

面白い芝居だった。
別役の台詞がいい。
今夜の芝居に来ていた人が多いことに驚いた。

コメント (2)
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