NHKスペシャル(NHK総合21:00 ~ 21:50)
「▽日本人はなぜ戦争へと向かったか▽過熱報道と民衆の熱狂
▽陸軍の極秘世論操作の実態」、という番組を観た。
この中で、桐生悠々という人を知った。
大新聞社がみな戦争に荷担していくときに、信濃毎日新聞社の桐生悠々は、
社説「関東防空大演習を嗤ふ」を執筆する。
この社説で悠々は、敵機の空襲があったならば木造家屋の多い東京は焼け野原となり、
被害は関東大震災ほどになるだろう、と書いた。
12年後の日本各都市の惨状をかなり正確に予言した上で、
「だから、敵機を関東の空に、帝都の空に迎へ撃つといふことは、
我軍の敗北そのものである」
「要するに、航空戦は…空撃したものの勝であり空撃されたものの負である」
この社説は陸軍の怒りを買い、長野県の在郷軍人会は
信濃毎日の不買運動を展開したため、悠々は同9月に信濃毎日の退社を強いられた。
現在、私の読んでいる新聞は〝しんまい(信濃毎日新聞)〟です。
この新聞社にこういう人がいたのかと思うと、なんか嬉しい。
桐生悠々の誕生日が、5月20日というのもいい。私と同じです。
これまで私は、唯一尊敬する人は山本周五郎だった。
桐生悠々のことを少し勉強してみたい。