自転車のサドルの上で・・・

サドルの上での気ままなひとりごと

しょっぱい話

2021-07-02 | Weblog

 しょっぱい醸造業の話。
 写真の左端は島ヶ原の「はさめず」と言う醤油。右端は紀北町の「引本醤油 ほまれ」。真ん中は5月下旬に玉城町へ行った時、購入したミエマン(西村商店)の「のうがきはいらないうまい つゆ」。この、つゆの素は小さいのを買ってきたのだが、山の神が気に入って使い切ってしまったので、松阪のスーパーで買ってきた2本目。
 「はさめず」は豆腐や漬物など野菜に使う。「引本醤油」は、刺身、魚料理に使う。山の地域の醤油と、海の地域の醤油は主菜とのマッチングがあるようだ、と勝手に思っている。引本醤油醸造元は山の神の縁戚なので、結婚以来こればっか、ではある。
 さて、ミエマンであるけれど、新聞では5月末に玉城町の老舗醸造元の社長が町内のスーパーでヨーグルトなど万引きとあった。老舗醸造元と書かれれば、ここしかないとネット情報満載。驚いたが、そうであればとの仮定で調べてみる。創業は1684年、紀州藩領なので、湯浅の製法で藩の支援により製造したのであろう。社長はH26年に醤油業界の危機について以下の3点を指摘し、①大手小売りメーカーの価格破壊②装置産業のため、設備投資過大③将来不安からの後継者難。かつては地域密着産業であった醤油製造業はH14に3,000社であったものがH26には1,200社になった、と語っている。
 縁戚の引本醤油は零細企業だが、ミエマンは50名程度の中小企業。多種多様な商品開発と設備投資を続けていかないと先細りなのだろう。スーパーに流通すれば製造量は増えるが、利益がでるものなのか・・・。まだ酒屋は瓶が重くとも単価は高いが、醤油の重さ、単価の安さを考えると大変な業務だという事は、義理の弟が酒屋で醤油を扱っているので良く分かる。おまけにスーパーの販売価格と、個人商店での販売価格の差があり大変難儀している。長年付き合いのある地元商店からは文句を受けていただろう・・・多分。
 70代の社長の行為は浅はかなことだが、スーパーへの恨み節も日頃あったかもしれない、などと、江戸の時代に味噌を作っていた商人を先祖に持ち、昨年、伝わる古文書解読し、彼、彼女らの借金苦労を知った、どんなべ氏は思うのである・・・。

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