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今日は前回の続きの作業。「聖アンナと聖母子」(子はいないので、「聖アンナと聖マリア」の二人)
明暗作業(カマイユ技法)を続ける。原画の二人の表情が何とも言えない。マリアは我が子イエスへの愛と哀しみの予兆を感じとっているかのような表情。マリアの母のアンナは慈悲の表情で、まるで観音様だ。こういう複雑な表情を持った人物を模写するのは初めてで、良い経験になるだろうと、思う。
ダビンチはこういう宗教画の聖人を、感情を持った「人間」として描いている。そこが当時の宗教画への革新なんだ、ということが、こうして模写を始めてみるとすごく実感できる。絵が上手いだけでない、大した人物だ。
その意味でも重い作業なのだが、せめてお手本とする大きい絵が欲しい。探したが、ルーブルのファイルが一番ましかな。でも、サイズがちいさいので、細部を見ようと拡大すると、すぐモザイクレベルになってダメなんだよね。
今日は、なんども描き直し、キャンバスが油でべたべたになってしまい、当面作業はお休み。認識できないものは描けないので、細部の分かる絵が欲しい。約10年前に修復された絵なので、修復後の写真がまだ少ないためなのかナ。
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