そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

GROUND ZERO

2005-12-07 23:40:27 | Diary
先日の記事にも書いたが、アメリカの空港に離発着するフライトのセキュリティ・チェックは大変なものだった。

まず、預け荷物のトランクには鍵をかけてはいけない。
飛行機に載せる前に必ず開けられて中身をチェックされるから。
鍵をかけてると鍵を壊して開けられてしまう。

そして持ち込み荷物の検査と金属探知機ゲート。
ベルトは外させられるし、靴まで脱がさせられる。

さらに入出国審査では左右ひとさし指の指紋を採取され、小型カメラで顔写真も撮影される。

いちいちこんなことやらされるので、行列ができて時間がかかって仕方がない

しかも厳重にやってるわりには間が抜けている。

今回履いていった靴の飾り金具が旅の途中で外れてしまい、仕方ないので安全ピンで止めていた。
トロントからSFへのフライトのセキュリティチェックの際、そのことをすっかり忘れていて、ピンのついた靴をそのままチェックにかけてしまったが、何のお咎めも無しだった。
安全ピンだって喉もとに突きつければ凶器になるのになぁ。

指紋採取だって、何が目的なんだかよくわからない。
過去にアメリカ国内で犯罪歴のある人物の指紋と照合したり、過去のパスポートチェック時と同一人物かどうかチェックしたりというのなら意味もあるが、とてもオンラインでそんな処理やってるとは思えない。
ただ、意味も無く指紋データを蓄積してるだけにしか思えない。

このへんのズボラさがアメリカらしいといえばらしいのだが。

さて、アメリカがこんなになってしまった契機となった9・11テロの現場"GROUND ZERO"
短い時間だったが訪れることができた。
現在は再開発の基礎工事が始まっているところ(上写真)。
摩天楼がそびえ立つ中、ぽっかりと空いた大きな穴。
ここに建っていた2本の超高層ビルが数時間のうちに崩壊し、何千人もの人が生命を喪った。
そして、いまだに千人を越える人の遺体が発見されぬままという。
今では長閑で平和な空気が周囲を流れているが、ニュース映像で見たあの光景が生々しく頭の中に浮かんできた。

工事現場のフェンスには"The Heroes of September 11,2001"と題するリストが。
救出で亡くなった消防士たちの名前か。


そしてWTCの巻き添えで倒壊した隣接したビルでは今になってようやく建替え工事が進められている。
保険の関係で揉めて修復が遅れたそうだ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする