そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

何故日本の政治家はダメなのか

2007-07-21 18:16:39 | Politcs

今日の日経新聞マーケット総合面のコラム「大機小機」は、「政治家を育てる風土」と題して日本の政治のレベルが低下していることに対する人材面からの分析と提言がされていました(筆者は「桃李」氏)。
まさに我が意を得たり、といった内容だったので、引用させてもらいつつ紹介したいと思います。

まず、安倍内閣の閣僚に、失言や事務所経費問題などの次元の低いスキャンダルが続出していることを嘆きつつ、以下のように断じられています。

特に問題のある政治家を閣僚に選ぶはずはないから、これほど問題が続出する以上、統計的に見れば、政治家全体のレベルが相当低下していると考えざるを得ない。

そして、政治家という職業に優れた人材が集まらない原因についての仮説分析が展開されます。

政治家になり責任ある地位に就くと資産公開を求められ、経理の透明性を要求される。だが、その収入は民間の企業経営者に比べれば高いとはいえない。しかも、いったん選挙に落ちればタダの人であるだけでなく、一度政治家になった人を雇う企業はない。
このようなリスクの高い職業に優秀な人材が集まるはずはない。政治家の世襲批判を問題視する声もあるが、それは裏を返せば、政治の世界に、外部から優秀な人材の新規参入を引きつける魅力がないことの反映でもある。

続いて、こうした日本の状況との比較対象として米国の事例が紹介されます。

米国では、自らの主張を実現してくれる政治家を支援し育てるために、個人や企業が献金する文化が根付いている。民間の優秀な人材を閣僚に抜てきし、そのような経験を積んだ人材は政治の世界を離れても、一流企業のトップに迎えられる例が多い。政治家時代の収入は限られていても、生涯所得は極めて高い人が多く、優秀な人材が政治の世界を志望する大きな要因となっている。

そして、政治家だけでなく公務員についても同じことが言えるとした上で、結局のところ問題は日本の国民全体に還元されることを指摘します。

公務員にも給与引き下げや綱紀粛正、天下り規制などばかり強要すれば、優秀な人材は寄りつかない。国民は政治から与えられるものを待つのではなく、自らがコストをかけて良い政治家やシンクタンクを育て、自らの信ずる政策を実現させる監視役でなくてはならない。政治家のレベル低下は国民意識のレベル低下の問題でもある。

必ずしも米国の真似をする必要はないと思うけど、太字にした部分は非常に重要なことを言っているなあ、と。
テレビも世間も、政治家や公務員にモラル面からの批判を浴びせるばかりだけど、もっと建設的に、それじゃあどういうシステムを採れば事態が改善するのか、他人任せでなくみんなが考えるようにならないと、政治のレベルは低下し続けるだけなんでしょう。

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困ったことに

2007-07-21 00:08:53 | Diary
参院選まであと約一週間。
今日、選挙公報が届いたので改めて眺めてみましたが、困ったことに投票したいと思う候補が一人もいない(特に選挙区)。
困った。関心はあるのに。
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