そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

収穫と課題

2007-07-29 13:56:14 | Sports
日本4位10人韓国にPK負け/アジア杯(日刊スポーツ) - goo ニュース

今大会、徹底的にゴールに嫌われていた羽生が6人目で出てきた時点で、マズイな、とは思ったけど。
羽生本人も、試合後のインタビューで「正直、蹴りたくなかった」と言っていたようだけど、そういうバイオリズムの悪い選手をラインナップした方に責任があるんでしょうな。
まあ、所詮たかがPK戦なので、大した問題じゃないとは思いますが。

オシムも俊輔も「試合内容は良かった」といった主旨の発言をしているようで。
そのへんどうも観ている側の印象とギャップがあるんだけど、冷静に考えてみるとオーストラリア、サウジ、韓国というAFC加盟国のうちトップクラスのチーム相手に、ほとんど試合の主導権を握っていたので(豪・韓については相手が退場で一人減ったという事情はあるにせよ)、内容は悪くなかったといってよいのかもしれません。
が、やはりストレスが溜まる。
熱暑の連戦で選手たちの疲労も極致に達していたのも理解できるので、テレビ解説の松木のように、安易な精神論で「勝負してほしいですね~」というのもどうかと思うけど、それにしても素人目にも「ここはシュートだろ」という場面でリスクを避けたパスを出したり、逆に「ここはパスだろ」という場面で無理なミドルを打ったり、意図のない放り込みにしか見えないアーリークロスを上げたり、というのがあまりに多すぎて。
もうちょっと、どういう状況でどういうプレーに出るのか、という判断基準についてチーム全体で意思統一すればいいのにな、という印象は持ってしまいます。

それと気になったのは、ジーコ時代に戻ったかのような、今大会における選手起用の硬直化。
スタメンも、選手交代のタイミングと起用方法も、ほとんど固定化されていました。
この点については、前回のエントリでも書いたように、選手層の薄さに起因していたと思われ。
オシム自身も試合後の会見で認めていて、

「レギュラーがもう一度、チャンスを与えられるようにした。私が選んだメンバーが、よかったのか悪かったのか、もう一度見たいという考えが方針としてあった。」
「戦術的な選手の配置については、1人の選手が複数の役割を担わなければならないスタイルだ。だから選手がもう少しだけ、個人のテクニックを上げることができていたら、さらに2、3人のよりスピードある選手を使うことができた。さらに、これは極めて大事なことだが、より優れたFWがいたら――。これには注釈だが、今のFWがよくないと言っているのではなく、もっと優れたFWがいたらという仮定の話だ。それに多少の経験を積んだ選手がいれば、もっとよかったと思う。」
「もちろん、もっと背の高くて、ジャンプも強いとか、個人能力が強い選手とか、そういう選手がいれば、こちらがゴールを決めてPK戦の前に試合を決めていたかもしれない。」

といった発言をしています。
一方で、

「もちろん、人間だからミスは出る。サウジアラビアに負けたが、もう一度、同じチャンスを与えた意味はそこにあった。もっとも、そのチャンスを生かせたかどうか。チャンスは3度ないかもしれない。私の故郷サラエボのことわざで「同じチャンスは2度来ない」というのがある。それを2回与えて、結果を出せなかった人間には、もうチャンスはないかもしれない。」

とも言っているので、秋の欧州遠征に向けてチーム構成の見直しも行われるのでしょう。

まあ結果はちょっと残念でしたが、収穫も課題もたくさん出た大会だったように思うので、今後よい方向に向かってくれることを期待しています。
コメント
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