そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

続・久間氏の件

2007-07-04 23:43:44 | Politcs
昨日のエントリで書き切れなかったことを少しだけ。

今回の久間失言辞任問題を巡って、たくさんの政治家・国会議員が激しい憤りを表明していましたが、アメリカの原爆投下を許せない所業だと認識している政治家が与党にも野党にもこんなに大勢いたとは、なんとも心強い(皮肉です)。
願わくば、米下院の従軍慰安婦非難決議に対抗して、広島長崎への原爆投下を人道に対する罪として糾弾し謝罪を求める国会決議でもぜひやってもらいもんです。
「アイムソーリーと言うのがそんなに難しいことなのか?」とか言って。
正面切ってアメリカに対しては何も言えないくせに、叩きやすい久間氏を内輪で吊し上げてオシマイだなんてちょっと陰湿なのではないかと思います。

ところで、今朝はちょっと遅めの出勤だったので、普段は見ない「とくダネ!」を見ていたところ、久間問題を取り上げていた男性アナウンサーが、義憤に満ちた正義漢ヅラでやたらとテンション高く糾弾を行っていました。
で、このアナウンサーが何に対して一番怒っていたのかというと、「しょうがない」発言直後に久間氏が「マスコミがその部分だけ取り上げるから真意が伝わらない」といった趣旨の発言をしたことに対してなんですね。
ああ、結局コイツらは、発言の内容そのものではなくて、マスコミにたてついたことが気に入らないだけなのだな、と。
あっちもこっちもレベルが低すぎてイヤになっちゃいます。
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「しょうがない」辞任

2007-07-04 00:09:06 | Politcs
久間防衛相が辞任 「しょうがない」発言で引責 (朝日新聞) - goo ニュース

この問題について書きたいことはたくさんあるけど、今日は帰宅が遅くなって疲れちゃったので、要点だけ。

自分も、件の発言内容については同意しかねるし、閣僚として政治家としての立場をわきまえない愚かな発言であるのは間違いないので、こういう結果になったことはそれこそ「しょうがない」ことだと思います。

だけど、ここまで右も左もあげて批判一色、四面楚歌というのはどうなんでしょう。
久間発言を擁護するつもりは毛頭ありませんが、原爆投下が戦争を終わらせたというのはある意味事実ではあるわけで、そういった考え方を述べること自体をタブー化するというのは逆に恐ろしいことのようにも思います。
そして、最近このブログで再三指摘しているように、一つの不祥事を起こした対象者を社会全体でとことんまで吊し上げ追い詰めることがエンターテイメント化しているような風潮がここにも感じられ、何となく不健全さを感じるのです。

とはいえ、ここまで大きな問題になったのは、参院選前というこの時期だったからこそなんでしょう。
公明党の浜四津敏子は、「柳沢大臣の『産む機械』発言とは質が違う」と言ったようですが、自分には質的な違いは無いように思えます。
違うのは「質」ではなくて「時期」でしょう。
今回の久間発言に憤っている国会議員のうち9割は、発言の内容に怒っているのではなく、選挙の邪魔をされたから、或いは、またとない攻撃材料になるから憤ったポーズをしてるに違いない。

それともう一つ。
今回の発言に怒っている人の怒り方をよく見てみると、「核兵器使用を容認している(ように聞こえる)こと」に怒っているのか、「米国の立場を容認している(ように聞こえる)こと」に怒っているのか、人によってニュアンスの違いがあるように思えます。
最近、こういうふうに、保守系の人と革新系の人が、まったく違うアプローチの仕方で、同じ方向を向いて糾弾するという現象が増えているような気がします。
特に、「アメリカ的」なものに対して。
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