そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

餃子の街

2007-07-12 23:26:22 | Diary
今日は日帰り出張で宇都宮に行ってきました。
仕事がら小都市も含めて地方出張の経験は多いんですが、宇都宮に降り立つのは初めて。
これで訪問経験のある県庁所在地は30か所になりました。

誰かが「餃子以外何もない街だよ」と言ってましたが、正直、印象としてはそんな感じ。
で、駅の土産物売り場で売ってる餃子を買って帰り、早速食べてみたけど、確かに美味い。
皮にもほんのり味が付いてる感じで。
でも10個入りで1,050円は高いような。
大量生産してりゃ原価大してかかってないだろうに。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「星条旗の聞こえない部屋」 リービ英雄

2007-07-12 23:19:27 | Books
星条旗の聞こえない部屋

講談社

このアイテムの詳細を見る


著者のリービ英雄氏を知ったのは、先日読んだ養老孟司氏の対談集でのこと。
氏は、1950年生まれの米国人で、外交官である父に連れられて台湾・香港・日本などアジア諸国を転々とする少年時代を過ごしたという生い立ち。
”ヒデオ”は父の友人に因んだミドルネーム。
万葉集の英訳などの業績を上げた後、母国語ではない日本語での小説を書くようになったとのこと。

日本語を母国語としない人が書いた日本語の小説、というものをじっくり読んだのは初めてでしたが、やはりどことなく独特のテーストを感じます。
文法や日本語表現としてはまったくおかしなところがなくても、どうもスムースに頭に入ってこない”ひっかかり”を感じるのが不思議なところ。
読み始めた最初のうちは、センテンスをテンポよく読み進められず、リズムを掴むまでに少々時間がかかりました。

小説の舞台は1967年の日本。
主人公は、米国領事の息子で、ユダヤ系アメリカ人である17歳の少年。
ということで、著者自身を主人公に投影した私小説であるかのように読めます。
複雑なルーツと家族環境、アジア諸国を転々とした経験を抱えた少年は、自らのアイデンティティを見失い、横浜にある領事館を飛び出してひとり新宿の雑踏に飛び込んでいきます。

小説のテーマ自体はありがちのような気もしますが、主人公の属性が非常に特殊なので、それだけでも面白い。
個人的には、それよりも、主人公がさまよう60年代の東京の風物に興味を惹かれました。
まだ都電が通っていた新宿だったり、大学生が皆学生服を着ていることだったり、キャンパスやそこかしこで行われている左翼団体の集会だったり。
時代感が文章から伝わってきました。
ただ、もしかしたら、この時代を小説で描くとたいていこういう感じになるのかな、という気も一方でするので、小説としての評価はそれほど高くはつけられない、というのが正直なところです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする