そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

バンザイ・クリフ

2005-06-27 23:17:10 | Society
両陛下、サイパン訪問 激戦の地で平和祈る (共同通信) - goo ニュース

サイパンは、ダイビングをしに2回訪れた。
あまりリゾートリゾートしておらず辺鄙で、海は透き通り、太陽光線は強烈。のどかな空気の流れる美しい島である。

サイパンが太平洋戦争における要衝であったことについての微かな知識はあったが、恥ずかしながら実際訪れるまで、この島にたくさんの日本人が居留し、壮絶な殺し合いが行なわれたとは知らなかった。

海に潜ると、海底には日本軍が沈めた戦車や銃弾が見られる。
そして、かつて多くの日本人が身を投げた「バンザイ・クリフ」はサイパン随一のダイビング・ポイントとなっている。

ダイビングのガイドの話では、そのようなサイパンの歴史もろくに知らずに訪れた日本の観光客がバンザイ・クリフあたりではしゃいで写真を撮り、(霊的な意味で)コワイ目に遭う例もあるという。その話を聞いて、同じパーティだった女の子が「そういう歴史、ちゃんと教えないからいけないんですよ」と言っていたのに、全くその通りと思った。

先ほどNHKのニュースで、サイパンで戦った元日本兵で、部隊30人のうち自分を除く全員が戦死したという老人が紹介されていた。このご老人は、今回の天皇皇后訪問にあわせてサイパンを訪れたという。かつてアメリカ軍の銃弾の雨にさらされた海岸に足を踏み入れ、当時の記憶を紐解く姿。その背景で穏やかに波打つ青い海にはどんな光景が映ってきたのか。
「今も昔も、勝っても負けても、戦争は残酷です」と語るご老人。
このような体験を受け継いでいかなければならない。

コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 奥崎謙三死す | トップ | 松村達雄死去 »
最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (おかてぃ)
2005-06-28 09:18:45
考えさせられるよね~

グアムとかサイパンとかで、旧日本軍の戦車なんかが道路わきにあったりするのを見ても、へ~くらいにしか感じたことなかったけど、テレビのニュースとかでサイパンでの戦闘の映像やバンザイクリフで身を投げる映像を見ると、もっと重々しい話なんだなと改めて気づきます。

ところで、奥さんはダイビングやんないの?

裕介にダイビング企画を模索してもらってます。
返信する
ダイビングと戦争 (緑雨)
2005-06-28 12:49:33
自分も昔は戦争のこととかあまり関心がなかったけど、ダイビングを始めてサイパンや沖縄を訪れ、戦争の傷跡を目の当たりにするようになってから関心が高まったような気がする。アジアのいろんな国をもっと廻ればさらにその思いも強まるかも。

うちのヨメは耳官が弱いのでダイビングはちょっとムリかな。ダイビング企画できるなら乗りたいけど、今年は難しいかも。
返信する
コメント有り難うございます (梨場)
2005-06-28 22:55:54
はじめまして緑雨さま。

私の拙いブログにおこしいただき有り難うございます。

今回の天皇皇后両陛下のサイパン慰霊訪問はその真摯な気持ちが伝わるものでした。

明日、昨年末の津波でタイで一番被害が大きかったカオラックでダイビングショップを営んでいる人と飲みます。

どんな話を聞けるのか。

アジアの色々な所に行って色々な話を聞く事は大事な事だと思います。

これからも宜しく。

今、バンザイクリフの短編を書いています。
返信する
いらっしゃいませ (緑雨)
2005-06-28 23:57:57
梨場さん、わざわざお越しいただきこちらこそありがとうございます。

これからもお寄りしたいと思います。よろしくお願いします。
返信する
カオラックの友人 (梨場)
2005-06-30 06:41:53
おはようございます。

昨夜、カオラックの友人と飲みました。

津波の朝、まさに海岸で朝食を取ろうとしていたそうです。ところが一本の電話がかかり、ショップに行かねばならなくなって戻って難をのがれたそうです。

私のブログに思いを書こうと思います。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Society」カテゴリの最新記事