昔から、1月は「いぬ(去ぬ)」、2月は「逃げる」、「3月は「去る」と言いますが、本当に月日の経つのは早いものです。
先日お正月を迎えたかと思えば今日は早くも15日です。
そして今日は「小正月」です。
この言葉は最近あまり聞きませんが、田舎にいる頃は祖父母や父母からはよく聞いたものです。
質問! それではお正月は1日の「正月」と15日の「小正月」と2回あるのですか?
いいえ、他にもう1つ正月があります。
それは「旧正月」です。
旧暦の1月1日を旧正月と言い、今年は2月7日がその日に当たりますが詳しくはその時に書きます。
さて本題の「小正月」についてですが、これは1月1日の大正月(おおしょうがつ)に対し15日を小正月(こしょうがつ)と言っています。
昔は月を基準にして1ヶ月を数えていました。そして1ヵ月は満月から満月までとし、
一年の最初の満月を正月としてお祝いしていました。
それが今日の小正月の謂れとなっています。
地域によっては「二番正月」とも言います。
また「女正月」とも言い、暮れから正月にかけて忙しく働いた主婦を家事から解放してあげよう意味があるそうです。
小正月の行事は 正月飾りを燃やす「とんど焼き」、
1年の無病息災をお祈りして食べる「小豆粥」
などがあります。
いづれも現在においては余り関心が持たれない行事となっていますが、明治、大正生まれのお年寄りがおられる家庭では今でもこの行事が行われているのではないでしょうか?
核家族化とともに、このような日本の伝統行事が忘れ去られていくのは少しさみしい気がします。
(一言メモ)
「とんど焼き」の語源は火が燃える様子を「尊(とうと)や尊(とうと)」と囃し立てた
囃子言葉がなまったと言う説、
どんどん燃える様子から「どんどん焼き」、「どんど焼き」、「とんど焼き」などと言わ
れるようになったとの説があります。
いづれも悪霊払いの行事として平安時代に宮中で始まったのが起源とされていま
す。
「小豆粥」は中国でも日本と同様に健康を祈る慣わしとして現在でも残っているそう
です。