NHKの朝の連続ドラマ「ちりとてちん」がいよいよ佳境に入ってきましたね。
女性で落語家を目指す「徒然亭若狭」の奮闘振りが笑いや涙を誘います。
世間を騒がせている各種の偽装問題や公務員の不祥事、飲酒運転の悲惨な事故や子供が親を殺すなど、現在の殺伐とした時代においては、落語は一適の清涼剤になり、心に安らぎを与えてくれるように思われます。
そのような観点から落語を聞けば、心にゆとりが生まれるのではないでしょうか。
昔からある落語に「寿限無」があります。
数年前テレビで取り上げられて、子供たちの間で人気になったと記憶しています。
私も昔よく聞きましたが、大変面白い話です。
内容は、生まれた子供に「めでたくて長生きできる」ような名前をつけるため、お寺の和尚さんに相談に行きます。
そして、つけてもらった名前が「寿限無」です。
この「寿限無」を中心に話が繰り広げられていくという内容です。
この名前の意味だけを簡単に書きます。
興味のある方は名前だけでも覚えてみてはどうでしょうか。
つけた名前の全文は次の通りです
「寿限無寿限無、五劫のすりきれ、海砂利水魚の水行末雲来末風来末、
食う寝る所に住む所、ヤブラコウジのブラコウジ、パイポパイポパイポの
シューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピー
のポンポコナーの長久命の長助」です。
詠み方は
「じゅげむじゅげむ、ごこうのすりきれ、かいじゃりすいぎょのすいぎょうまつ
うんらいまつふうらいまつ、くうねるところにすむところ、やぶらこうじのぶらこうじ、
ぱいぽぱいぽぱいぽのしゅーりんがん、しゅーりんがんのぐーりんだい、
ぐーりんだいのぽんぽこぴーのぽんぽこなーのちょうきゅうめいのちょうすけ」
話の内容は兎も角、「寿限無」がどうしてめでたいかは、次のような意味からです。
「寿限無」とは寿(ことぶき)限りなしの意味です。
「五劫のすりきれ」とは天人が地上に降りてきて、その絹の袖で岩をなでて、その
岩が擦り切れるのが「一劫」です。その5倍ですからすごく長いとの意味です。
「海砂利水魚」は海の砂と水に棲む魚は数が数えられないくらい多いの意味です。
「水行末雲来末風来末」は水の行く末、雲の来るところ、風の来るところ、は果てし
なく遠いとの意味です。
「食う寝る所に住む所」は衣食住は人間の生活になくてはならないものです。
「ヤブラコウジのブラコウジ」のヤブコウジは正月にはなくてはならないめでたい
木です。
「パイポパイポパイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナー」のパイポは国の名前、その国の王様の
名前がシューリンガン、お后がグーリンダイです。、その二人の間に生まれた
お姫様が「ポンポコピーとポンポコナー」で、この二人は長生きしたと伝えられて
います。
「長久命」は長く久しい命。
「長助」は長く助かる。
このように、めでたいものばかり集めてつけた名前のお話です。
長文でくだらないブログになりましたね。
私の好きな話の一つとして書きました。
笑顔の絶えない、住みよい世になればいいですね。