らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

三隣亡(さんりんぼう)

2008-01-19 | 伝統行事

昨年の建築関係の着工件数が前年度比大幅に減少したとの報道がなされています。
これは数年前の「某」一級建築士による耐震偽装により、その後の建築確認申請に相当時間を要するようになったためと言われています。

そのために中小の建築会社では資金繰りに困り、倒産する企業が増加している
との誠に気の毒な状況下にあります。

その建築業界が特に忌み嫌う日として「三隣亡」があります。

そして今日はその「三隣亡」の日です。

「三隣亡」とは「六曜」と同じ様に、吉凶占いの1つです。

建築業界ではこの日を最悪の日とし、この日に普請、造作、土起しなどをすれば
近隣三軒が亡ぶほどの災いがあるとしてこの日を避けるようにしています。

しかし明治以前にはこの言葉はなく、江戸時代には暦に「三輪宝」と書かれており、暦注には「屋立てよし」「蔵立てよし」と言って「吉日」となっていたと言う説もあります。

では「吉日」が何故「凶日」に変わったのでしょうか?

恐らく明治以降のある年に、暦の編者が「屋立てし」「蔵立てし」の「よ」を「悪し」の「あ」と書き違えて、それがそのまま現在に伝わったのではないかと言われています。

読み方も「三輪宝」では具合が悪いので、これと同音の「三隣亡」としたようです。


「なーんだ! それならそれほど気にしなくてもいいのではないか。」と思いますが、慣習とは恐ろしいもので、この業界では現在も厳然と生きています。


三隣亡は干支の「亥」「寅」「午」の日とされています。

そう言えば昨年は「亥」年でしたね。
建築業界の不振は三隣亡の「亥」年の関係もあったのでしょうか。


(一言メモ)
  「三隣亡」は  1月、 4月、 7月、 10月は「亥の日」
            2月、 5月、 8月、 11月は「寅の日」
            3月、 6月、 9月、 12月は「午の日」 となります

 また1ヵ月は暦の月ではなく、二十四節気で計算し下記のようになります。

  1月は立春から啓蟄まで   2月は啓蟄から清明まで   3月は清明から立夏まで
  4月は立夏から芒種まで   5月は芒種から小暑まで   6月は小暑から立秋まで
  7月は立秋から白露まで   8月は白露から寒露まで   9月は寒露から立冬まで
 10月は立冬から大雪まで 11月は大雪から小寒まで 12月は小寒から立春まで

 「六曜」とは暦注の1つで
  「先勝」「友引」先負」「仏滅」「大安」「赤口」を言います。
   (「六曜」については日を改めて書く予定です。)

  これは鎌倉時代から室町時代にかけて中国から伝わったそうです。
  中国では三国時代の武将である諸葛孔明が軍略に使っていたとも言われて
  いますが真偽の程はわかりません。