昨日は「書き初め」でしたが、最近では小学生が行うくらいで、一般では余り見られず、ニュースにも取り上げられない行事となりました。
しかし、書は日本の伝統的な文化であり、伝統的な行事であるので、今日は敢えてその「書き初め」の由来について調べました。
「書き初め(かきぞめ)」とは、年が明けて初めて毛筆で書や絵を書く行事で、通常は正月2日に行われます。
正月2日は一年の事始めで、昔は武家では弓始めを、商家では初荷、初買いなどが行われました。
官庁などの仕事始めも2日に行う仕来たりでしたが、現在では三が日が明けた4日が御用始めとなっています。
この「事始め」で現在も正月2日に行われているのが「書き初め(かきぞめ)」です。
元々は正月2日の仕事始めにちなんだ宮中行事だったようです。それが一般庶民に広まったのは江戸時代以降で、寺子屋教育が普及してからと言われています。
古来、書道は文化の最高部門の一つとされ、天皇、公家、学者、歌人、僧侶など、書の名手とされていた人達が高い地位を占めていたことから、「書き初め」というめでたい風習が普及したともいわれているようです。
「書き初め」はその年の恵方(今年は西西南の方角)に向かって正座し、心を鎮めて、めでたい字や文字を筆で書きます。
吉書(きっしょ)、試筆(しひつ)、初硯(はつすずり)などとも言われます。
「書き初め」で書いたものは神棚や神前に奉納したり、その年の恵方の方角に貼ったりしていました。
この「書き初め」の書は、11日の「とんど(左義長)焼き」の火で焼き、その炎が高く燃え上がるほど上達すると言われています。