家庭菜園における冬の作業の一つに「寒起こし」があります。
今日はこの「寒起こし」についてご紹介します。
「寒起こし」とは、厳冬期に畑の土を掘り起こす作業で、昔から農家で行われていた農作業です。
・収穫が終わった畝から掘り起こしています。
「寒起こしの目的」
・寒起こしの目的一つは、柔らかい土を作ることです。
掘り起こされた土の塊が寒さのため、凍ったり解けたりして細かく隙間の多い柔らかい土になります。
・二つ目は、殺虫殺菌効果を求めます。
土中で越冬する害虫や病原菌が寒さで死滅しますので、殺虫殺菌効果があると言われています。
・三つ目は、雑草の繁茂を抑えます。
雑草は冬の間にしっかりと根を張り、除草に一苦労しますが、掘り返すことによって、冬雑草の繁茂を抑える効果があります
・早く掘り起こした畝です。土が砕け始めています。
「寒起こしの方法」
・「寒起こし」の方法は、スコップを使用し、畝を30㎝~40㎝位の深さに掘り返します。
・春野菜の植え付け時には、改めて耕運機で耕して畝を作ります。
・こちらは掘り返した直後の状態です。
現在では、「寒起こし」を行う農家は見られませんが、家庭菜園では狭い耕作地で多種類の野菜を栽培しているため、連作障害や病害虫が発生しやすくなります。
このため、堆肥などの使用と共に土作り作業の一環として行えば、そのメリットは十分あります。