今日は、最近増加している「果物の訪問販売」のトラブルについてご紹介します。
国民生活センターによると、リンゴやミカンなどの訪問販売に関するトラブルが年々増加しており、「断りきれず、大量の果物を買ってしまった」と言った相談が全国的に拡大しており、注意を呼びかけています。
「手口」
その手口は次のようです。
①男性2人組、男女2人組などが消費者の自宅を訪れる。
②味のよいリンゴやミカンを試食させるが、値段をはっきりと言わない。
③消費者が購入を決めると、消費者が考えていた以上の高価格・大量の果物を購入するよう勧める。
④消費者が断ると「試食しておいて買わないのか」などと強引に購入させる。
⑤領収書などを渡さないため、販売者の名前や連絡先は分からない。
⑥購入した果物が傷んだり、「味が悪い」というケースも多い。
味の良い果物を試食させることによって断りにくくして購入させます。
後で箱を開けると大半が傷んでいたというケースも目立つそうです。
(実例)
高知県の80代の女性は昨年11月、訪れた業者に「千円札10枚を一万円札に両替してくれ」と言われて、1万円札を渡した。
ミカンを勧められ、試食したところ「1kg1,400円」と言われ、1kgだけ注文した。
しかし、10kg入った箱を出され14,000円請求された。
「そんなに食べきれない」と断ったが、強引に押し切られ、最初に渡した1万円を持っていかれた。
販売業者の名前や連絡先は分からない。自動車は他県のナンバーだった。
と言うものです。
「消費者へのアドバイス」
・必要がなければキッパリと断ること
味見をすると断りにくいので、ドアを開ける前に訪問目的を確認し、必要なければキッパリと断ってください。
・販売者の名前や連絡先は不明なことが殆どなので、安易に契約しないこと。
値段を後で伝えたり、傷んだりした果物を購入させるものが多いので、「買う」と返事をする前に値段や品質をよく確認すること。
・訪問販売で購入した場合は8日間のクーリングオフが適用されます。
しかし、このような業者の場合、多くは領収書を渡さないため、業者名や連絡先がわからず、対処が難しいのが実情です。
・トラブルに遭ったら、すぐに消費生活センターなどに相談すること。
また、お金を騙し取られるようなケースも見られるようであり、この場合はすぐに警察に届けてください。
高齢者が狙われるケースが目立つようです。十分注意してください。