らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「しらたき」と「糸こんにゃく」

2013-08-10 | 雑学

腸の掃除をしてくれると言われている「こんにゃく」は健康によいそうですが、皆さんはお好きでしょうか?

「こんにゃく」は、平安中期に書かれた辞書に載るほど古くから存在し、当時は腸の調子を整える薬として貴族が用いる貴重品だったようで、庶民が日常的に食べるようになったのは江戸時代からといわれています。

嘗ては、「こんにゃく」は生のこんにゃく芋をすり潰して作るため、収穫期の秋から冬にかけてしか作れませんでしたが、江戸時代後期に、こんにゃく芋を粉末にする技術が開発されたことで、一年中作ることが可能になり、様々な形状の物が登場してきました。
その一つがお鍋やすき焼きに欠かせない白くて細い糸状のこんにゃくです。

この糸状のこんにゃくの名称が関東と関西で分かれ、関東では「しらたき」、関西では「糸こんにゃく」と呼ばれているようです。
その由来を調べると、実は江戸時代には、「糸こんにゃく」と「しらたき」では作り方が違っており、それが名称が分かれた要因となっています。

まず、「糸こんにゃく」は板状に固めたこんにゃくを包丁などで細長く糸状に切って作ることから、そのまま「糸こんにゃく」と呼ばれ、一方の「しらたき」は、精製された白いこんにゃく粉を水に溶き、のり状になったものを円筒の小さい穴から湯の中に押し出して作ることから、その様子が水しぶきをあげて落ちる滝のように見えるので「白滝」と名付けられたそうです。

この白いこんにゃく粉は水戸藩が専売していたこともあり、「しらたき」は江戸を中心に流行し定着していきました。
他方、関西では従来の黒っぽいこんにゃくを好んだため、「しらたき」は定着しなかったのではといわれています。

今では作り方や色に区別もなく、「糸こんにゃく」と「しらたき」に明確な線引きはありませんが、昔の名残からか、関西では糸状のこんにゃくを全て「糸こんにゃく」と呼んでいるようです。