らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

判じ物

2013-08-21 | 雑学

現役の頃、店内にトンチのような文字書いた板を飾ってある飲み屋を数軒見かけたことがあります。
例えば、「春夏冬二升五合」の類です。
このような【文字や絵に隠した意味を当てさせることば遊び】を「判(はん)じ物」と言うのだそうです。

今日はこの「判(はん)じ物」について調べました。

「判(はん)じ物」とは、「判ずる」=【推し量って考える】から「判じ物」と言われ、その起源は平安時代にまで遡るそうです。
江戸時代になるとより庶民的な遊びの要素が加わり、多くの人々に受け入れられたそうで、特に、絵によるなぞなぞ「判じ絵」は、謎かけの遊びというだけではなく、文字が読めない人への伝達手段としても大きく役立ったそうです。

そこで冒頭の「春夏冬二升五合」ですが、これを何と読むのかと言うと、
まず「春夏冬」では四季の秋がないので、「秋ない」となり、商売の「商い」の意味となります。
「二升」の「升(しょう)」は「ます」と読み、「升」が2つで「ますます」。
そして「五合」は「一升の半分」で「半升」、即ち「繁盛」です。
つまり「春夏冬二升五合」は「商い、ますます繁盛」と読みます。

店内に飾っておけば、お客さんとのコミュニケーションのツールにもなり、"商売がうまくいきますように"という思いを謎かけのように表わしていて、初めて見かける人には興味が沸きますよね。

この判じ物、他にもないかとネットを調べたところ、仙台エリアマーク事業協同組合さんのblogにありました。
その一部をご紹介します。

つぎの1,2,3をそれぞれ何と読むでしょうか?

1.「十三里(じゅうさんり)」 hint:食べ物です。

(読み方)
1.焼き芋(さつまいも)屋
  →栗よりうまい→「九里」「四里」うまい→9+4=13で、こういう看板が出たそうです。
  「十三里」はそのまま「じゅうさんり」と読んで、さつまいもの事を指したそうです。

(将棋の駒の形の板に)「歩(ふ)」 hint:販売していません。

(読み方)
2.質屋
  →「歩」は「金」に成るので、こういう看板を下げたそうです。

(まな板みたいな板に)わ」 hint:裏側には「ぬ」と書いてあります。

3(読み方)
.銭湯(湯屋)
  →「板」に「わ」=「わいた」=「(湯が)沸いた」で、銭湯の営業中の看板。
  裏は「板」に「ぬ」=「ぬいた」=「(湯を)抜いた」で、本日終了。
  →江戸時代に良く見られたのは、「弓と矢」の実物を模した看板だったそうです。
  こちらは、「弓(ゆみ)」を「射る」で、「ゆいる」=「湯入る」という意味だそうです。