頼成(らんじょう)の森だより

「県民公園頼成の森」総面積は115ha
東京ドーム25倍、日々の!写真を中心に
森の今をお伝えします

珍品三種盛り

2022年08月15日 | 紅葉
山でたまに不思議なものを見ます。
今回、不思議な珍品、珍味風の物体の正体を確認しましたので、晩酌のおともに三種盛りをお楽しみください。

一品目は、春先から気になっていた乾物系の怪しい物体です。
支柱の天辺に目を凝らすと微かなモジャモジャが見えます。

漠然と、コケ?乾いた??でしたが、ようやく分かりました。
地衣類のコアカミゴケ。

調べたことをメモります。
・地衣類にはコケと名の付く種類も多いが、コケ植物とは全く異なる生物
 (コケ植物:有名なのはスギゴケ、ゼニゴケ、緑色で光合成を行う)
・地衣類は菌類に分類されるが、藻類と共生している
・地衣類の菌類は、共生藻から光合成による栄養をもらう
・地衣類の菌類は、水や養分を共生藻に与える、菌糸で有害な紫外線を遮断
・体のほとんどが菌類で、中に囲われるように藻類が潜んでいる
・子器から胞子が飛び出し、共生藻と出会えれば地衣化が起こる
・乾燥しカサカサ、パリパリでも休眠状態でやり過ごす
・高山の岩やブナの幹のモザイク模様などは地衣類による

上のコアカミゴケの赤い部分が子器のようです。
特に珍しいということはないようですが、珍品探し脳がないと、視野に入ってもスルーしてしまうでしょう。

地衣類以外でも、コケ植物ではない、コケと呼ばれるものといえば、

モウセンゴケは種子植物
アユは石に付くコケを食(は)むと言われますが、このコケとは珪藻で藻類

本日の2品目、ゼリー系のプルプル珍品です。
コナラの根元のうろにおりました。
おそらくシロニカワタケ、キクラゲ類のキノコと思われます。

3品目、粉砂糖たっぷりデザート系

おそらく、キノコの気中菌糸

通常キノコとして見ているのは、繁殖のための構造である子実体で、世を忍ぶ仮の姿と申しましようか、本体は樹木の中などに広がる菌糸です。

気中菌糸とは、通常樹木の中などで成長するこの菌糸が、なんらかの理由で空中へ延びだすものです。

これからも、森の珍品探しに邁進する所存でありますので、珍品を見かけた方、ぜひ森林科学館に御一報お願いいたします。













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事件?

2022年08月15日 | 紅葉
現在、第1駐車場から森林科学館に上がっていく東端の通路の途中が立入禁止となっております。
スタッフ1がどこからともなく、KEEP OUTテープを取り出しササっと張ってくれました。

先日、スタッフ2がこの辺を歩いていて、土穴にハチが出入りしているところを見かけたとのこと。
行ったみたけどその日は確認できず、次の日の朝スズメバチが出入りしているのを確認し、立入禁止としました。

オオスズメバチと思います。


噴霧器での除去も考えましたが、8月を越えると巣が大きくなっており危険かつ完全に除去できるかわからないこと、また、巣から5m以上距離を取っていれば攻撃されることはめったにないことから、10mほどの距離をとって立入禁止テープを張りました。



第1駐車場の東端にそって上がる道はテープで立入禁止となっています
階段で芝生広場には上がれますのでこちらを利用ください。

山の中ではどこでもスズメバチに会う可能性がありますので、注意点を列記します。
・人を刺すのは巣を守るため、むやみに攻撃しない
・樹液の出ている木なども、巣と同じように守ろうとするので近づかないこと
・巣が近い場合の警告の合図を早めに察知すること
 ①周りを飛び回り針を出し入れして見せる
 ②顎をカチカチ鳴らす、羽音をブーンと鳴らす、毒針からフェロモン噴霧
 ③一直線に飛び攻撃、顎で咬みつく、針を刺す
・①、②の段階で察知し、ゆっくりと刺激せず後退すること
・手で振り払ったり、走って逃げたり、大声はダメ・・・激しい動きは刺激する
・その他、香水など香りの強いもの、黒い服装、ひらひらの服装はできるだけ身に付けない

オオスズメバチは、これから秋にかけて最も攻撃的になる時期ですので、皆さま、耳を澄ませ早めの察知です、お気を付けて入山ください。




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