前にブログで少し触れましたが、
近年遺伝子解析による分類が発展し主流になってきているようです(APG体系)。
植物図鑑はそれについて行っていません。
なので、科名など、いちいちネットで調べる必要が生じます。
ミヤマガマズミ
ミヤマガマズミは、
手元の図鑑では、スイカズラ科。
ウィキペディアでは、レンプクソウ科
何でしょうか、レンプクソウ。
図鑑などにはこうあります。
林内に生育する多年草。
レンプクソウ科の植物は、日本ではレンプクソウの1種のみ。
世界に目を向けても2種類のみ、1科2種、大変な小所帯です。
ところが、APG体系によってガマズミ類やニワトコなどが、この極小の、しかも草の所帯に引っ越し、レンプクソウ科は一気に200種近くになったのです。
ただ1種の草が、そうそうたる樹木を率いる、
レンプクソウの歓喜たるや如何ばかりだったでしょうか。
これは、仲間の大量離脱がおこったスイカズラ科の悲劇でもあります。
話はここで終わりません。
さらなる悲劇がおこります。
レンプクソウの栄光は続きませんでした。
学者の投票により、2017年レンプクソウは逆吸収されガマズミ科となったのです。
レンプクソウ科は消滅しました。
涙を誘います。
レンプクソウはラテン語で「何の取柄もない」だそうです。
滂沱の涙です。
時代に翻弄されたレンプクソウ、
「レッドデータブックとやま」では、絶滅の危機に瀕している種とされています。
レンプクソウ、私、聞いたことも見たこともありません。
しかし、見つけたら大事に見守りたいと思っています。
(追記)
ネットでは、情報が交錯しているものもあります。
上記はいろいろ見て、正解と思われることを記しました。
ガマズミ類やニワトコなどはガマズミ科とするのが主流のようです。