代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

大河「真田丸」が描こうとするもの ―室賀氏の紹介などをかねて

2015年08月07日 | 真田戦記 その深層
大河ドラマ「真田丸」の主要登場人物の顔ぶれをみると、脚本の三谷幸喜さん、戦国の村々で文字通り「一所懸命」に生きていた地侍層など民衆の姿を躍動的に描き出そうとしているのだということが伺われる。 ちなみに、真田昌幸は、豊臣政権下でも検地を実施せず、兵農分離も行わず、元来からの地侍の土地所有権はそのまま、石高制も採用せず貫高制のままであった。以前の研究では、在地掌握ができていない真田領の「後進性の現れ」と指摘されることも多かった。私は、真田昌幸は「人民平等」の意識をもって意図的にそうしていたのだと思う。だから二度の対徳川戦では百姓・商人・職人も含めた全領民が籠城戦に参加ないし協力するという体制が可能だったのだ。そんな戦国の人々の郷土愛と人間愛を描くのが、ドラマの意図なのではないだろうか。 . . . 本文を読む