遅れましたが、真田丸第39回の感想を書きます。月並みな感想ですが、今回はとにかく面白かった。
単なる九度山蟄居生活の日常描写といってしまえばそれまでですが、これまでの全39回の中で、もっとも面白い回の一つでした。
まずは気になる『兵法奥義』の中身に何が書かれていたのか。ここで、いきなり笑いの刺客が待ち受けていました。あれは読めない!!ツイッターでどなたかが「まるでヴォイニッチ手稿みたいだ」とつぶやいていました。まさに・・・・・。
あの兵法奥義、大坂の陣で何かのヒントになるのでしょうか? どこかに大坂城の防衛策と徳川打倒の秘策が書かれているはずですが、はたして信繁は解読できるのか??
そして秀次の娘「たか」が、ルソン島から帰国。秀次切腹が1595年ですから、たかはルソン島に18年もいたことになりますね。あれから18年・・・・・。まったく歳はとっていませんでしたが、日本語を半分忘れてしまっていて、先にタガログ語が出てくる、性格まで日本人離れした、完璧なフィリピーナに変貌・・・。
いきなり「マハールキタ」と源次郎に飛びつき、春は殺気メラメラで火箸をもってたかを後ろから襲おうと・・・・。あわてて、春に飛びついて制止し、殺人事件の発生を回避したきり。セリフは何にもないんだけど、春ときりの表情だけで笑えたのなんの。松岡茉優さんと長澤まさみさんの目の演技力すごいです。
きりは、「新境地のヒロイン像」という声が飛び交っています。たしかに、かつて大河ドラマでこのようなヒロインはなかったですね。
客観的にみると薄幸この上ない人生なのですが、あらゆる逆境にもめげずに、いまや菩薩の心境に達しているという・・・・。きりに感情移入して視聴しているファンも多いことでしょう。きりちゃん、最初の頃はディスられまくっていましたが、今や、きりの今後がどうなるのか見届けたいというのがドラマを視聴する大きなインセンティブになってきました。
一人二役とも思える全く違った人物を演じたたかの岸井ゆきのさんの演技もすばらしかった。
このときにたかは信繁との娘(御田姫)を身籠ったのか・・・という描写もありました。きりと春が絆を深め監視の目が一瞬緩んだその隙をついて、たかは信繁と・・・・・。スゴ技です。たかに娘ができたことを知ったときの春の表情は果たして・・・・ これは見るのが楽しみです。
たかのタガログ語講座。今回覚えた単語を復習しましょう。
Magandang hapon こんにちは
Mahal kita 愛してます
Salamat po ありがとうございます!
当時の日本はグローバル化していたんですね~。
今後、たかは、商業活動の自由のために大坂方に味方しようと考えるのではないでしょうか
九度山に信繁を迎えに来た明石オフロスキー全登も、クリスチャン武将として、信教の自由の獲得を掲げて大坂城に入ったようです。大坂城に入った一人一人に、それぞれの人間としての「熱い想い」が込められていた。だから強かった。納得の設定です。
真田紐発明の新解釈も斬新で面白かったです。たかが持ち帰ったサナール紐から着想を得るとは、よくこんな設定思いついたな~と脚本の発想力に脱帽です。
九度山編、次回で終わってしまいますが、もっと見ていたかった。九度山生活を描くスピンオフドラマがあっても良さそう。BS時代劇か何かで「九度山真田紐物語」を制作してほしい。NHKにリクエストしようかな。
さて次回。信繁は大坂入城に躊躇する模様。これも新しい描き方だと思います。通常は、このまま九度山で朽ちて一生を終えるより、最後に一花咲かして・・・・的な描かれ方をすることが多いです。
今回は違う。たしかにちょうど真田紐ビジネスが当たりそうで、うまくいけば商人として巨万の富を得られるかも知れないチャンスですから。真田紐ブランドを確立し、商人として後半生を生きるのも相当に面白そうですからね。それを振って大坂城に入るというのは、かなり迷うところでしょう。
来週も面白そうです。