今週の最大の興味は、信幸がどんな顔をしておこうに離縁を言い渡すのだろう、離縁を言い渡されたときおこうはどんなリアクションを示すのだろう、また離縁された後どうなるのだろう・・・・でした。
信幸の表情はだいたい予想通り。おこうのリアクションは、病気を悪化させて立てないくらいになるのか・・・と思いきや、意外に気丈にたくましく乗り切ってくれました。
真田信幸が本多忠勝の娘の小松姫を迎える前に、真田信綱の娘を正妻にしていたという事実は、ほとんど知られていなかったと思います。真田信幸が主人公の『真田太平記』にすら登場しないキャラですから。よくも、全く知られていない信綱の娘を発掘して、ドラマに登場させたなあと、敬意を表します。最初のうちは、これでもかという病弱ぶりに、「やりすぎではないか」と思っていましたが、回を重ねるごとに味が出てきて、私もすっかりおこうファンに・・・・。今後は、離縁されたことを契機とする、さらなるおこうの進化に期待です。
きりちゃんも、最初の頃は批判が多かったですが、最近はすっかり癒し系キャラとして、視聴者のハートをつかんでいる様子。あの、戦場よりはるかに危険な大坂城の中で、きりが出てくるとホッとしますから・・・・。真田丸のキャラは、回を追うごとに進化していくというところも魅力的ですね。
NHKの「真田丸」公式サイトによれば、なんでも三谷さんは、おこう役の長野里美さんに対して、志村けんの「もしも元気のない芸者がいたら」というコントを参考に・・・・と要求していたとか。最初の頃、ドリフのコントみたいだという批判の声が上がっていましたが、三谷さんは確信犯的にドリフを参考にしていたわけですね。
長野さんは一生懸命に志村けんを参考にしようとしたが、思いっきり悩んだ末に、これは大河でやっちゃだめだ、「やっぱりできません!」と断ったそうです。その過程そのものがコントですが、ご本人にしてみれば、さぞかし苦しんだことでしょう。それだけ悩んだ末に到達したおこうの役作りですから、私たちも心して視聴せねばと思ってしまいます。
さて今回、おこうは離縁を言い渡されて「里に帰ります」と言います。ところで、おこうの里ってどこ??。父の菩提寺の信綱寺でしたら、上田城のすぐ近く。そこに帰ってもあまり変わりばえしないよな~、とか思いながら観ていました。すると、すぐに侍女姿になって信幸の前に再登場・・・。これにはびっくり。テンポよく再登場して、一安心させてくれました。
さて、侍女になったおこうは今後どうなるのでしょう。稲姫と信幸のあいだでどのように立ち回っていくのか、全く先が読めません。この辺史実がどうかよく分かっていないはずですから。史実の空白の部分は全く先が読めませんから、今後の楽しみなポイントの一です。ドラマの展開の上で、おこうにも、びっくりするような重要な役回りも与えられるのではないか・・・と。
今回のメインストリーは聚楽第落首事件。信繁が名探偵になって事件を解決するのかと思いきや迷宮入りで、犯人をデッチあげるという意外な展開に。そして今回の主役は信繁ではなく、罪のない人々に事件の累が及ぶのを必死に止めようとした石田三成でした。
三成登場当初は、従来通りの官僚主義的で冷徹なイメージで描くのかなと思わせていましたが、じつは人情味があって、熱いものを秘めているという、今回の大河における三成像がだんだんと明瞭になってきました。今回で三成の熱い人となりを視聴者に強烈に印象づけることになりました。
真犯人を問う源次郎に対し、犯人は特定個人ではなく、世論の総体としての「民の仕業」と三成は指摘。秀吉批判の原因が刀狩りなどの秀吉の政策そのものにあるのだと冷静に分析しています。それでいて、落書きした「民」を怒るのではなく、世論を恐れ、世論の支持なしでは政権はもたないと、民心を豊臣政権から離反させないよう心を砕く三成。
滋賀県の石田三成CMにおける「民にうるおい」というキャッチコピーとも重なる三成像です。滋賀県も今回の三成像には、我が意を得たりと満足なのではないでしょうか。
豊臣秀次も石田三成も大谷吉継も、これまでの大河とは一味違った描き方。今後の展開が楽しみです。
さて来週から、いよいよドラマは小田原の陣へと入っていく模様です。
最大の興味は、沼田領問題をめぐる秀吉の裁定と、名胡桃城事件をどう描くのか・・・です。謎が多い事件ですから、史料の行間に仰天エピソードが挿入されそうな予感が・・・・。
小田原の陣の原因となった名胡桃城事件は、小説などでは、秀吉の謀略(『真田太平記』)、または真田昌幸の謀略(伊東潤氏の『城を噛ませた男』)と描かれたこともありました。最近では、森田善明氏が『北条氏滅亡と秀吉の策謀』(洋泉社、歴史新書)で、秀吉と昌幸が共謀して、北条を罠に陥れたという説を提示しています。さて、今回のドラマではどのように描かれるのでしょう?
また、その後は、真田がかかわった戦でもっともむごく心が痛む内容といえる八王子城攻め、また、三成の忍城攻めへの真田の参戦なども描かれるのかどうか・・・・。この辺も今後興味深いポイントです。
信幸の表情はだいたい予想通り。おこうのリアクションは、病気を悪化させて立てないくらいになるのか・・・と思いきや、意外に気丈にたくましく乗り切ってくれました。
真田信幸が本多忠勝の娘の小松姫を迎える前に、真田信綱の娘を正妻にしていたという事実は、ほとんど知られていなかったと思います。真田信幸が主人公の『真田太平記』にすら登場しないキャラですから。よくも、全く知られていない信綱の娘を発掘して、ドラマに登場させたなあと、敬意を表します。最初のうちは、これでもかという病弱ぶりに、「やりすぎではないか」と思っていましたが、回を重ねるごとに味が出てきて、私もすっかりおこうファンに・・・・。今後は、離縁されたことを契機とする、さらなるおこうの進化に期待です。
きりちゃんも、最初の頃は批判が多かったですが、最近はすっかり癒し系キャラとして、視聴者のハートをつかんでいる様子。あの、戦場よりはるかに危険な大坂城の中で、きりが出てくるとホッとしますから・・・・。真田丸のキャラは、回を追うごとに進化していくというところも魅力的ですね。
NHKの「真田丸」公式サイトによれば、なんでも三谷さんは、おこう役の長野里美さんに対して、志村けんの「もしも元気のない芸者がいたら」というコントを参考に・・・・と要求していたとか。最初の頃、ドリフのコントみたいだという批判の声が上がっていましたが、三谷さんは確信犯的にドリフを参考にしていたわけですね。
長野さんは一生懸命に志村けんを参考にしようとしたが、思いっきり悩んだ末に、これは大河でやっちゃだめだ、「やっぱりできません!」と断ったそうです。その過程そのものがコントですが、ご本人にしてみれば、さぞかし苦しんだことでしょう。それだけ悩んだ末に到達したおこうの役作りですから、私たちも心して視聴せねばと思ってしまいます。
さて今回、おこうは離縁を言い渡されて「里に帰ります」と言います。ところで、おこうの里ってどこ??。父の菩提寺の信綱寺でしたら、上田城のすぐ近く。そこに帰ってもあまり変わりばえしないよな~、とか思いながら観ていました。すると、すぐに侍女姿になって信幸の前に再登場・・・。これにはびっくり。テンポよく再登場して、一安心させてくれました。
さて、侍女になったおこうは今後どうなるのでしょう。稲姫と信幸のあいだでどのように立ち回っていくのか、全く先が読めません。この辺史実がどうかよく分かっていないはずですから。史実の空白の部分は全く先が読めませんから、今後の楽しみなポイントの一です。ドラマの展開の上で、おこうにも、びっくりするような重要な役回りも与えられるのではないか・・・と。
今回のメインストリーは聚楽第落首事件。信繁が名探偵になって事件を解決するのかと思いきや迷宮入りで、犯人をデッチあげるという意外な展開に。そして今回の主役は信繁ではなく、罪のない人々に事件の累が及ぶのを必死に止めようとした石田三成でした。
三成登場当初は、従来通りの官僚主義的で冷徹なイメージで描くのかなと思わせていましたが、じつは人情味があって、熱いものを秘めているという、今回の大河における三成像がだんだんと明瞭になってきました。今回で三成の熱い人となりを視聴者に強烈に印象づけることになりました。
真犯人を問う源次郎に対し、犯人は特定個人ではなく、世論の総体としての「民の仕業」と三成は指摘。秀吉批判の原因が刀狩りなどの秀吉の政策そのものにあるのだと冷静に分析しています。それでいて、落書きした「民」を怒るのではなく、世論を恐れ、世論の支持なしでは政権はもたないと、民心を豊臣政権から離反させないよう心を砕く三成。
滋賀県の石田三成CMにおける「民にうるおい」というキャッチコピーとも重なる三成像です。滋賀県も今回の三成像には、我が意を得たりと満足なのではないでしょうか。
豊臣秀次も石田三成も大谷吉継も、これまでの大河とは一味違った描き方。今後の展開が楽しみです。
さて来週から、いよいよドラマは小田原の陣へと入っていく模様です。
最大の興味は、沼田領問題をめぐる秀吉の裁定と、名胡桃城事件をどう描くのか・・・です。謎が多い事件ですから、史料の行間に仰天エピソードが挿入されそうな予感が・・・・。
小田原の陣の原因となった名胡桃城事件は、小説などでは、秀吉の謀略(『真田太平記』)、または真田昌幸の謀略(伊東潤氏の『城を噛ませた男』)と描かれたこともありました。最近では、森田善明氏が『北条氏滅亡と秀吉の策謀』(洋泉社、歴史新書)で、秀吉と昌幸が共謀して、北条を罠に陥れたという説を提示しています。さて、今回のドラマではどのように描かれるのでしょう?
また、その後は、真田がかかわった戦でもっともむごく心が痛む内容といえる八王子城攻め、また、三成の忍城攻めへの真田の参戦なども描かれるのかどうか・・・・。この辺も今後興味深いポイントです。