細川候補と宇都宮候補の脱原発候補一本化の試みが不調に終わった。痛恨の極みである。
私は細川護熙候補に投票します。皆様にも細川候補への投票を呼びかけます。その理由を書きます。
東京がひとつになる日
1.細川候補の政策が水と緑を重視するエコロジカル・ニューディール的であること
細川候補は価値観の転換を第一に訴え、「原発ゼロが新しい成長を発火する」として世界最先端の再生可能エネルギー技術を育成し、それを成長産業とすることを表明している。
細川候補の「防災都市・景観都市構想」は、「水と緑の力をいかした」防災構想である。自民党によるコンクリート防災構想と違い、緑地の拡大による雨水の地下浸透能力を高める治水、緑の生態回廊、震災時に火災の拡大を防ぐための延焼防止林の整備などの提案である。
細川候補の政策は、本ブログでも訴えてきた「緑のダム政策」や「エコロジカル・ニューディール政策」と親和性が高い。
私は昨年利根川・江戸川有識者会議の場で国交大臣に宛てて流域全体で雨水の貯留・浸透を高めていく流域治水を提案。他の「有識者」たちに否定されてしまった経験を持つ。細川候補の緑の防災都市構想は、まさにこの方向性を指向している。
2.かりに宇都宮候補が都知事になったとして議会との衝突で政策を前に動かせないであろうこと
宇都宮候補の政策にも「グリーン・ニューディール」の言葉が使われており、再生可能エネルギーによる成長戦略や環境重視の都市構想など、この点で細川候補の政策に近い。さらに、宇都宮候補の専門分野である雇用対策などは、すばらしいことは言うまでもない。
しかし、かりに宇都宮候補が当選したと仮定して、自民・公明多数の議会において、宇都宮候補の政策を予算化して実行に移せるとは思えない。宇都宮知事が議会を解散しても、共産党中心の与党で過半数に達することはあり得ず、政策の実行可能性が見えない。細川候補であれば民主の他、公明も支持に回る可能性もあり、都議会議員選挙があれば与党で過半数を取る可能性も見えてくる。共産党も、細川候補の政策の一致する部分は支援できよう。つまり、細川知事なら政策を前に動かせる客観的情勢が生まれる。宇都宮知事の場合その可能性はないと言ってよい。
3.今回の選挙は「より良いもの」を選ぶ選挙ではなく、「最悪の状態」から脱却するための選挙であること
今回の選挙は「より良いもの」を選ぶ選挙ではない。日本の破滅を回避するために、「最悪の選択肢」を回避するための選挙である。舛添候補の当選は「最悪」以外のなにものでもない。宇都宮さんのような候補者が当選できる情勢をつくるためにもまずは「最悪なもの」を回避せねばならない。
宇都宮候補を応援する人々に対し、日本の破滅を回避するために細川候補への投票を呼び掛ける。この次の選挙では「宇都宮さん的」な人を当選させるためにも、「最悪なもの」を包囲してこれを叩き、少しでもマシな客観情勢をつくらねばならない。最悪な選択肢が消えれば、次の選挙では「より良い選択」を求めて投票することも可能になる。
闇が世界を支配すれば、光は消える。ブラックホールから光は脱出できない。もはや「次」はなくなるのだ。
<補記>
私がこのブログを始めたのは、もともと小泉構造改革路線を批判し、「本当の構造改革政策」として「エコロジカル・ニューディール」を呼びかける目的であった。
2004年10月に私が最初にブログに書いた文章の一節を紹介する。
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/c8b701df9dadc016d0e527197462c36b
小泉の「市場原理主義路線」にも、「土建国家延命路線」にも、ともに未来はない。マスコミが、その二者択一(両方最悪である)を人々に迫り、他に選択肢はないかのような報道をしてきたことが、今日の惨状を生み出しているのではなかろうか。「思考停止」状態に陥った「市場原理主義的構造改革派」と「土建国家ケインズ派」の二つの路線を、創造的にアウフヘーベンするための具体的な戦略を論じていきたい。その「具体的な戦略」を一言で表現すれば、「エコロジカル・ニューディール政策」である。
この文章から10年近く経って、まさかその小泉純一郎氏を応援することになろうとは夢にも思わなかった。10年という月日は長い・・・・。
同感です。小泉さん、原発推進に関しては自己批判してますが、イラク戦争支援の誤りなど何も言ってませんから・・・・(>_<)。
安倍政権を倒し、日本の破滅を回避するためには、清濁併せのまなければ。未来のためにがんばりましょう。
>10年近く経って、まさかその小泉純一郎氏を応援することになろうとは
私にも、そのおもひはつよいです。
福祉税構想で失敗し一年たらずで政権をなげだした細川氏、また、戦争屋ブッシュと同時期の長期政権であり、ブッシュの忠犬でもあり、イラク戦争の総括ができない小泉氏。
この小泉をみとめることは苦汁をのむことだが、みらいの子孫のためには・・・。
「淀んだ水」安倍の「毒」をのむよりはと。