日本学術会議による基本高水再検証が自らの計算結果をも裏切り、国交省に迎合した驚くべき「結論」で幕を閉じたことは、すでに報じた通りです。
いずれ、検討資料と最終的な回答はすべて下記ページにアップされ、誰でもアクセスできるようになります。
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/bunya/doboku/giji-kihontakamizu.html
その一方で、学術会議の分科会の過程では、私を含め多くの「意見書」が提出され、国交省と学術会議の検討に異議を唱え、「疑問」あるいは、はっきりと「誤っている」と断じてきました。しかし、そうした外部の人々が意見書はウェブ上にはアップされないものと思われます。
市民団体の八ッ場あしたの会が、大熊孝氏、嶋津暉之氏、それから私の出した意見書をアップしてくれています。下記サイトです。これらの意見書は学術会議のウェブ上には掲載されない可能性が高いので、ぜひ下記サイトからご参照ください。
1回目と2回目の意見書
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=1253
3回目の意見書
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=1256
これらの意見書の中で、嶋津氏の意見書、「総合確率法の問題点について」は、実際に検討の中で反映されました。国交省は、200年に1度の確率降雨を従来の320mmから354mmに引き上げて基本高水を高くしようと試みたのですが、嶋津氏はすぐに「統計処理の仕方がおかしい」と反論し、学術会議の側もさすがにこの問題点を認識し、その点は修正されました。
しかし、私が追加で出した論点はほぼ無視されました。検討して否定されたのではなく、黙殺されたといってよいでしょう。
会議の最終日に私は傍聴に駆けつけましたが、小池委員長は「本日の会議で検討した回答の中で、関さんの意見には全て答えていると思います」と述べられたのみです。しかし、直接、私が提起した論点を反証するような証拠も根拠も何も提示されませんでした。
直接、皆様にお願いするしかありません。学術会議の回答と、私の意見書を読み比べてどちらが正しいと思うのか?
学術会議の検証は、国交省の出してきた新モデルが正しいという「結論」が先にありきの回答書で、そのために「正しくない」ことを示唆するあらゆるデータをすべて黙殺、見て見ぬふりをして作成されたものです。それらを書きだすと長くなるので、また後の機会にします。
学術会議の最終的な回答書は、支離滅裂でおよそ日本語になっていません。高校生に対して、「決して書いてはいけない悪い日本語」の典型例として、反面教師としてよい教材になるのではないかと思われます。
もうじき学術会議のサイトにアップされると思いますので、皆様ぜひその回答書と私の意見書を読み比べてみてください。
これじゃまるでソ連科学アカデミーの報告書じゃないか? と思うようなシロモノです。党中央に迎合するために、旧ソ連の御用学者集団は科学的事実を捻じ曲げ続けました。日本学術会議もそのような性格を帯びてきています。
学術会議は「第三者の立場で」と検討を依頼されたのですが、実際には「第三者」ではありませんでした。「河川ムラ」という同じ運命共同体の一員として、私のような村外にいる第三者の意見を総力をあげて潰しにきたのです。重ねて申しますが、私は第三者ですが、彼らは第三者ではありません。彼らは同じムラのインサイダーです。
そして緑のダム機能という明白な科学的事実を、バイアスに基づいて捻じ曲げるいう、科学者としてあり得べからざる行為を平然とやってのけました。例えるなら、ガリレオ・ガリレイの地動説を否定したところの、中世ローマカトリック教会の御用学者集団であるスコラ哲学者たちのようなものなのです。
ジャーナリストのまさのあつこさんの調査で明らかになったことですが、学術会議基本高水分科会の委員の一人である池田駿介東京工業大学名誉教授は、基本高水計算を委託するコンサルである㈱建設技術研究所に勤務しています。下記ページ参照。
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/antenna/antenna_kiji.php?no=2117
このコンサルは、国交省の発注する基本高水計算の多くの部分を担っているようです。(詳細の実態は明らかにされていませんが・・・・)。私が指摘し、馬淵前大臣も認めて謝罪したところのインチキ資料をつくってきたのも、どうやらこの会社のようなのです。本来なら入札一時停止などのペナルティが課せられてしかるべきでしょう。しかし、国交省の要請に基づいてインチキしていたのだとすれば、国交省がこのコンサルを罰せられないのも当然でしょう。
しかも、何のお咎めもないばかりか、あろうことか「第三者」であるはずの検証機関に、組織の人間を送り込んでいるのです。恐るべき非常識です。究極のモラルハザードです。インチキをやった組織の人が、自らのインチキを客観的に検証できるとは思えません。従来のインチキ数字を追認することは目に見えたことです。
原子力ムラもそうでしたが、河川ムラにおいても、官・業・学は別々の独立アクターではなく、限りなく一心同体のズブズブの関係にあります。
現場の意見を無視し、技術者の内部告発も黙殺してきて引き起こされた人災だという点でチェルノブイリ事故と福島原発事故には同質性があります。確実に、日本は旧ソ連の硬直した官僚独裁体質に似てきているのです。もちろん、私がこう書いても逮捕されることはないので、まだソ連よりは「まし」です。しかし確実にソ連に接近しています。ソ連は、チェルノブイリ事故の5年後に崩壊しました。
東大や京大の先生方など本当にお気の毒です。ますます構造的に御用学者にならざるを得なくなっており、研究の自由、知的発想の自由も奪われているからです。
この官業学ムラ社会に対抗するには、市民社会の良識にゆだねるしかありません。
残念ながらこの国では、「専門家」は確実にインサイダーになって、官僚が配分する利権にありついて税金を詐取する側に回るという点で、市民社会に敵対する集団になりつつあるのです。どちらが正しいのか、市民社会の良識ある判断にゆだねるしかありません。
官僚は「専門家のお墨付きをもらった」といって税金の詐取を続けようとするでしょうが、その税金を払う側の市民が、官僚も専門家もひっくるめてムラ社会全体に「ノー」を突きつければ、彼らも降参するしかなくなります。これは、官業学ムラ社会vs市民社会の闘いなのです。
いずれ、検討資料と最終的な回答はすべて下記ページにアップされ、誰でもアクセスできるようになります。
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/bunya/doboku/giji-kihontakamizu.html
その一方で、学術会議の分科会の過程では、私を含め多くの「意見書」が提出され、国交省と学術会議の検討に異議を唱え、「疑問」あるいは、はっきりと「誤っている」と断じてきました。しかし、そうした外部の人々が意見書はウェブ上にはアップされないものと思われます。
市民団体の八ッ場あしたの会が、大熊孝氏、嶋津暉之氏、それから私の出した意見書をアップしてくれています。下記サイトです。これらの意見書は学術会議のウェブ上には掲載されない可能性が高いので、ぜひ下記サイトからご参照ください。
1回目と2回目の意見書
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=1253
3回目の意見書
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=1256
これらの意見書の中で、嶋津氏の意見書、「総合確率法の問題点について」は、実際に検討の中で反映されました。国交省は、200年に1度の確率降雨を従来の320mmから354mmに引き上げて基本高水を高くしようと試みたのですが、嶋津氏はすぐに「統計処理の仕方がおかしい」と反論し、学術会議の側もさすがにこの問題点を認識し、その点は修正されました。
しかし、私が追加で出した論点はほぼ無視されました。検討して否定されたのではなく、黙殺されたといってよいでしょう。
会議の最終日に私は傍聴に駆けつけましたが、小池委員長は「本日の会議で検討した回答の中で、関さんの意見には全て答えていると思います」と述べられたのみです。しかし、直接、私が提起した論点を反証するような証拠も根拠も何も提示されませんでした。
直接、皆様にお願いするしかありません。学術会議の回答と、私の意見書を読み比べてどちらが正しいと思うのか?
学術会議の検証は、国交省の出してきた新モデルが正しいという「結論」が先にありきの回答書で、そのために「正しくない」ことを示唆するあらゆるデータをすべて黙殺、見て見ぬふりをして作成されたものです。それらを書きだすと長くなるので、また後の機会にします。
学術会議の最終的な回答書は、支離滅裂でおよそ日本語になっていません。高校生に対して、「決して書いてはいけない悪い日本語」の典型例として、反面教師としてよい教材になるのではないかと思われます。
もうじき学術会議のサイトにアップされると思いますので、皆様ぜひその回答書と私の意見書を読み比べてみてください。
これじゃまるでソ連科学アカデミーの報告書じゃないか? と思うようなシロモノです。党中央に迎合するために、旧ソ連の御用学者集団は科学的事実を捻じ曲げ続けました。日本学術会議もそのような性格を帯びてきています。
学術会議は「第三者の立場で」と検討を依頼されたのですが、実際には「第三者」ではありませんでした。「河川ムラ」という同じ運命共同体の一員として、私のような村外にいる第三者の意見を総力をあげて潰しにきたのです。重ねて申しますが、私は第三者ですが、彼らは第三者ではありません。彼らは同じムラのインサイダーです。
そして緑のダム機能という明白な科学的事実を、バイアスに基づいて捻じ曲げるいう、科学者としてあり得べからざる行為を平然とやってのけました。例えるなら、ガリレオ・ガリレイの地動説を否定したところの、中世ローマカトリック教会の御用学者集団であるスコラ哲学者たちのようなものなのです。
ジャーナリストのまさのあつこさんの調査で明らかになったことですが、学術会議基本高水分科会の委員の一人である池田駿介東京工業大学名誉教授は、基本高水計算を委託するコンサルである㈱建設技術研究所に勤務しています。下記ページ参照。
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/antenna/antenna_kiji.php?no=2117
このコンサルは、国交省の発注する基本高水計算の多くの部分を担っているようです。(詳細の実態は明らかにされていませんが・・・・)。私が指摘し、馬淵前大臣も認めて謝罪したところのインチキ資料をつくってきたのも、どうやらこの会社のようなのです。本来なら入札一時停止などのペナルティが課せられてしかるべきでしょう。しかし、国交省の要請に基づいてインチキしていたのだとすれば、国交省がこのコンサルを罰せられないのも当然でしょう。
しかも、何のお咎めもないばかりか、あろうことか「第三者」であるはずの検証機関に、組織の人間を送り込んでいるのです。恐るべき非常識です。究極のモラルハザードです。インチキをやった組織の人が、自らのインチキを客観的に検証できるとは思えません。従来のインチキ数字を追認することは目に見えたことです。
原子力ムラもそうでしたが、河川ムラにおいても、官・業・学は別々の独立アクターではなく、限りなく一心同体のズブズブの関係にあります。
現場の意見を無視し、技術者の内部告発も黙殺してきて引き起こされた人災だという点でチェルノブイリ事故と福島原発事故には同質性があります。確実に、日本は旧ソ連の硬直した官僚独裁体質に似てきているのです。もちろん、私がこう書いても逮捕されることはないので、まだソ連よりは「まし」です。しかし確実にソ連に接近しています。ソ連は、チェルノブイリ事故の5年後に崩壊しました。
東大や京大の先生方など本当にお気の毒です。ますます構造的に御用学者にならざるを得なくなっており、研究の自由、知的発想の自由も奪われているからです。
この官業学ムラ社会に対抗するには、市民社会の良識にゆだねるしかありません。
残念ながらこの国では、「専門家」は確実にインサイダーになって、官僚が配分する利権にありついて税金を詐取する側に回るという点で、市民社会に敵対する集団になりつつあるのです。どちらが正しいのか、市民社会の良識ある判断にゆだねるしかありません。
官僚は「専門家のお墨付きをもらった」といって税金の詐取を続けようとするでしょうが、その税金を払う側の市民が、官僚も専門家もひっくるめてムラ社会全体に「ノー」を突きつければ、彼らも降参するしかなくなります。これは、官業学ムラ社会vs市民社会の闘いなのです。