ひさびさに月河好みのニュースだったので、掘り下げてやろうと思っていたら、あっさりいろんなところからいろんなことがボロバレして、掘り下げるまでもなくなってしまいました。もう少し粘って欲しかったな、佐村河内さん。
ロン毛を切ってグラサンも外したら、現代のベートーベンというより、流行ってない中華食堂の店長みたいだった。メダカが直立したようなおじさまだった新垣(にいがき)隆先生と、どちらがどれとどれの曲をどこまで作ったのか、もう正直どうでもいいっちゃどうでもいいですね。
高橋大輔選手のソチ五輪成績も、問題の曲を使用したショートプログラムで3位から僅差の4位という表彰台射程圏につけて、フリーで攻めてスベって6位陥落という、代表選考さえ危ぶまれた怪我を考慮すれば上々の結果が出たので、当の高橋選手はむしろすっきりしているのではないでしょうかね。逆に、女子の浅田真央選手の様にフリーが超完璧で「SPさえもう少しどうにかなっていれば」と皆が思うような結果でなくてよかった。高橋選手の場合、今回に限ってはSPがあんまり案外だと、「やっぱり曲にケチがついたからだ」と言われたでしょうから。
現地入り時のインタヴューで曲問題に水を向けられたときの「なんでこのタイミング?カンベンしてよ、って感じ」と、それほど深刻でもない困惑苦笑いが高橋選手らしくて良かった。この選手の“頑張っているんだけど、どこかトッポい”感じ、月河は大好きです。『道化師』も、『道』のザンパノも、オペラ座の怪人も今回のビートルズもよくお似合い。
今大会金メダル・羽生結弦選手の“ナヨ男くんのくせに仕種がオレ様”“黙ってたらなんぼでもしゃべるしゃべる”感じといい、意外と言っちゃ悪いか?フリーで大躍進最終5位の町田樹選手の“ムダに仲村トオル似”といい、国際舞台での日本人男子フィギュアにはもう“イタさ”を心配する必要はないようで何より。
ところでサムラゴーチさんに関しては、もうマスコミの鋭い掘り下げは期待しないほうがいいかもしれません。「まるっきりまんまとだまされた」にしても、「うすうす怪しいと思いつつ触れないようにして、称賛アゲの方向で調子を合わせていた」にしても、どっちにせよどう考えてもカッコいい話じゃないですもん。掘り下げるどころか、もう「無かったこと」にしたいのは佐村河内さんよりマスコミのほうかもしれない。先手を打ったメダカの先生と、どちらの、どの発言がどれくらい本当なのかウソなのか、出るところに出て争おうというなら、当事者同士でいくらでもやってくださいとしか言いようがないですね。
今後の反省材料としては“ハンデキャップ、難病”“被爆者”“アーティスト”“癒し”“被災者復興支援”等のタグがあまりに綺麗に揃った物件には要注意というところでしょうか。
しかし、同列に語っちゃいけないかもしれませんが“夢の”STAP細胞の、“学術論文がやってはいけないことの一式詰め合わせ”論文といい、世の中“自分がやってもいないことをやったかのようにして得々とお披露目アナウンスする”ていの騙(かた)りは、どこの世界にも石を投げりゃ当たるくらいに山ほど存在しているんですねえ。何が本当なのか騙りなのか、NHKだろうが大新聞だろうが、言われてる通りの事を信じてなんか到底いられませんな。ソチ五輪だって、本当にソチで開催されたのか。渋谷辺りのセット内で、背景CGでやってたのかも。