またまた前後しますが『爆笑オンエアバトル』11月6日(木)放送分も振り返っておきましょう。気がつけば今年ももう残り多くはなくなっているので、チャンピオン大会へのサバイバルも視野に入れないとね。
全回完視聴できていませんが、今期はいままでのところ、かつてのタカアンドトシ、せめてハリガネロックやアンジャッシュ、アンタッチャブル程度の、アタマひとつ抜けた安定株感を発揮する組がまだ出ていないように思うのですが、年末年始を越して、地図が描き換えられるかどうか。
この週の1位はイワイガワ489kb、意外なと言っては常連上位に失礼ですが、最近見た彼らのネタの中でいちばんマンネリ感や無理感が少なくすっきりしていました。ツッコミ井川の“親父がプーなため週7でバイトして面接官やるぐらいのベテランになっちゃった高校生”という設定が、予想以上にしっくり嵌まった。やはり何だかんだ言っても彼らはキャラ芸なので、キャラに合った設定を組めれば“勝ったも同然”ですね。一時はジョニ男のアナクロおやぢだけが独走で、ツッコミが薄いのが難点だったけれど、最近の井川の“勝ちパターン把握っぷり”を見る限り殻一枚破りそうです。
「まいどー」のストリークが461kbで2位、北京五輪メダル無しだけでなく二岡選手の写真誌騒動までお詫びしていただきまして、トレード先の地元としてもお礼申し上げます。しかしマイケル中村まで放出してどうするんだと。ちょっと脱線。
「ロベルトベニーニのライフイズビューティフル」→「ロベルトペタジーニのワイフといつもチューしてる」など、山田が“野球でボケる”を前提に、そこから逆算してネタを作っていかなければならない窮屈さは拭えませんが、4位ラフ・コントロールの出の一声が客席ほぼ全スルーだったのに対し、こちらのツッコミ吉本の「まいどー!」にはものすごく反応がいい、ここらへん“お約束だからこそ”の愛され度がわかる。何だかんだで野球の格好、野球がらみの事象、まだまだ日本人は好きなのかも。それはそれで昭和育ちとしては微量嬉しいんですけどね。今期もそこそこいい位置につけてきそう。
一方その「皆様お元気ですかー」第一声が集団無視されたラフ・コントロールは441kbでの4位、まぁここのスルーは、ボケ重岡から発されたテンションが違うからストリークと比べても仕方がないですね。この粗さ雑さじゃ441でも入り過ぎかなと思うんだけど、如何に如何に、手垢つきまくりの“金の斧銀の斧”ネタが一服して、ヤケクソショートコントに入ってからのほうが笑えた。ちょっと大昔の新山ノリロー・トリロー師匠の「漫才なんてこんなもんだよ」を思い出しました。
5位しんのすけとシャンは369kb、4位ラフコンの441からの水空けられ具合以上に、今回オンエアの中では一段格下感が濃厚でした。悪くはないんだけど、プロっぽくない。いまさらなんとかレンジャーにSMAPってのもねぇ。このkb数でオンエアなった(300kb台の組が他になく、6位オテンキ293kb)、その上3戦3勝という辺りツキもあるのかも。であるならばいま少し、ラフコンの後半ぐらい崩して、“誰も演らない”ネタに冒険してほしいもの。
3位にTHE GEESEが449kbでリベンジ。こちらは、特に今回どうだ前回どうだという凸凹はなく、その時嵌まればオンエア圏になる、嵌まらなければならないというだけみたい。今回は、特に両者立ち上がってからのすさまじい無意味の応酬が良かった。“何をやってくるだろうか”と思わず息を詰めて見守ってしまう、しかもその仕掛けが読めるまでに若干の時間を要するタイプの芸なので、出てきただけで顔やキャラでわーっと或るレベルまでテンション浮揚するということができず、そういう意味ではオンバトのようなシステムでは常に苦戦を強いられるかもしれませんが、だからこそ常連で居てほしい組でもある。
今期のチャンピオンバトル、本当にどうなるでしょうかね。前期は年末M‐1からの流れで、ぜひトータルテンボスに勝ってほしいと思える強力な地合いができていたのですが、今期もある意味、M‐1次第とも言えるかな。