公示からこっち、えらく間のない、ばたばたした代表選でしたが民主党、野田佳彦さんに決まりましたな。第2ラウンド、「“小沢まみれ鳩山まみれ”でないヤツなら誰でもいい」みたいな流れになって、砂鉄クズ鉄が磁石に集まるように、野田さん票が2倍に膨らんだのがおもしろかった。
海江田万里さんも「“小沢票の受け皿”役になるんなら出るんじゃなかった」とある時点から思っていたんじゃないでしょうか。今後政治活動を続ける限り、“小沢鳩山まみれ”の記憶は有権者について回るでしょうし、菅さんには何度頼んでも経産相辞めさしてもらえなかったし、疲れ損の汚れ損。どうせなら2回めの演説辺りで、もう1回泣いて見せればよかったのに。
閣僚としてもカンロク不足なのに…と思うような顔触れが揃いも揃った候補者5人、第1ラウンドでいきなり誰かが過半数ゲットはないだろうなと最初から思っていましたが、前原誠司さん海江田万里さん野田佳彦さん馬渕澄夫さん鹿野道彦さんと、立候補届出順に並べて見ると(たぶん日本人の大半が気づくと思うけど)“馬”“鹿”がクツワを並べておる。
いまは遠い日々となった『霧に棲む悪魔』かと思ってしまいました(漁師の“対馬”さん、運送屋の“鹿野”さん、、全登場人物中でも数少ない“純・善人”ふたり合わせてホースとディアー)。
しかも、候補者中の他のお3方を眺めると“野”“海”“原”と、あたかもイメージの韻を踏むがごとく“どこまでも限りなく果てしない”ものの陳列ショーケース。
さらに“万里”なんていう、これでもかと駄目押しの字句もあったりして。
これらが束になって“馬”“鹿”を修飾しているわけです。なんと絵に描いたような。
このメンバーに“砂”とか“漠”とか“空”とか“宙”の字を持つ名のかたが加わって、下の句の“馬”と“鹿”に乗っかったら、イメージが広がってもっとよかったのに(よくないか)。
ついでに、せっかく“馬”“鹿”が揃っているのだから、“付”“薬”もいるといいですね。
“鋏”“使”もほしいし、“煙”“高”“所”もいたほうがいい。
“襤褸”“表”“出”も欠かせないし、もちろん“一”“覚”もいてもらうべき。
………どんだけ珍名さんばっかりの代表選だ。
馬渕さん、鹿野さん、今回は届きませんでしたが、この後、リベンジで再立候補を考えるようなことがあったら、ぜひお2人揃って出てください。いや揃って出るべきです。揃わなきゃ。クツワ並べなきゃ。