メジャーリーガー松坂の1stステップはレッドソックスに。約60億1,000万円。んーどうでしょう。って長嶋さんじゃないですが、最近の日本人、とみに“~億円”て表現に麻痺してきましたね。ジャンボ宝くじのCMオンエア量が増えてきた頃からかもしれません。誰かの豪邸とか、結婚式とかの、関係ないけど一応めでたい話題だけじゃなく、脱税とか所得隠し、収賄、恐喝、あるいは官公庁の税金無駄遣いなど不祥事系まで、気持ちいいくらい気前よく“~億円”の活字が躍りますね。
それに、プロ野球選手の契約金や年俸なんて、昭和の時代は契約更改期や高校球児のドラフト期、それもスポーツ新聞ぐらいでしか話題になることもなかったような気がしますが、こちらは落合・現監督の現役時代ぐらいからでしょうか。取り沙汰されるおカネの額の大きさで騒がれるのもトッププロの証し、という空気が定着してしまいました。“~億円”って話、みんなそんなに好きなんでしょうかね。自分には一生縁がない、見た事もないから、無責任に書いたり論評できたりするってこともあるんでしょうか。
でも、とにかく松坂投手がかねて希望のメジャーに行けてよかった。ボストンRソックスと言えばNYヤンキースとは日本の阪神巨人みたいな仲ですから、松坂がデレク・ジーターや松井秀喜選手をバッタバッタと三振に切って取る姿を見られるなら、裏で何十億円のおカネが動いていようと、見せるスポーツとして爽快だし、別に構わないでしょう。
ところで、まだ松坂投手のメジャー行きが本決まりでなかった頃、FMのUSエンタメ情報を伝える番組で、こんなレポートを聞きました。
「NYでもすでに“日本からすごいピッチャーがヤンキースに来るかも”との噂でもちきりだが、“マ・ツ・ザ・カ”という名前がアメリカ人にはすごく覚えにくく、発音しにくいらしい」。
秀喜マツイの近年の大活躍もあって、“マ・ツ”まではなんとかオッケー、しかしその直後“ザ・カ”と来るのが向こうの人たちにはえらく難儀らしいんだとか。確かに今日のRソックス落札のニュースで引用された現地のスポーツニュースでも、各キャスターあまり流暢には言えてなかった。そもそも“トゥ”ではない“ツ”って、英単語の発音に出てきた記憶ないですもんね。
そこで、そのFM番組で提案していたのは「松坂にアメリカで親しまれるキャッチーなあだ名を付けてあげよう」。
メジャー先輩松井秀喜選手の“ゴジラ”に便乗させてもらうとすると、ゴジラのライバルと言えばまずアンギラス、続いてキングコング、モスラ。このへんならアメリカでも映画でおなじみだと思うんですが、アンギラスはゴジラ映画の中では対等とは言いがたい設定倒れのライバルだったし、後の二つは松坂のルックスにフィットしませんよね。彼がもう少し巨漢ならキングコング、長身でリーチが長くてビュンビュン振る投球フォームならモスラでもいいかなと思いますが、日本では太め寄りの大柄に見える松坂も、アメリカではごく普通の体形です。フォームも均整が取れて美しく、ぶっちゃけ特徴がない。
そこで私は、JAPANの誇る食材ブランド“松坂牛”にひっかけて“ビーフ”がいいんじゃないかと思ったんですがどうでしょう!?強そうじゃありませんか?あのムチムチモリモリと肉づきのいい顔と体躯、勝ったときの満面の笑顔は、美味しいお肉を食べてるときの子供みたいだしぴったりじゃないですか。
でも、英和辞典で調べてみると、beefって“デブ”“脳味噌まで筋肉のバカマッチョ”みたいな意味があるんですね。確かに日本に引き移して考えれば「おい、肉」「肉、ピッチング練習しろ」「肉、交替だ」とか言われるのと同じだから、本人、イヤでしょうね。ほとんど“言葉によるいじめ”ですもんね。
まずは試合での活躍で、もっとカッコいいあだ名が自然発生するほうに期待しましょうか。
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