以前の通勤先に近く、よく利用していたけれど最近ご無沙汰しているコスメショップのポイントカード期限が切れそうになっているのに気がつき、ちょっと足を伸ばして、セール品か消耗品の買い足しでもしようと思ったらついつい香りモノの棚へ。
今日は久しぶりに空気が湿気っぽくなく秋を思わせるカラッとした天気だったからか、はたまた当該ビルの空調が好適なのか、嗅覚がやけに調子がよく、いつもなら3種類ぐらい試したところで“お腹いっぱい”、ほとんど頭痛くなってわけわからなくなるパフュームテスターが、なぜか次から次へと嗅ぎ分けられてしまい、こういう日は何かひとつは買うべきだと思って、逡巡した挙句、結局ブルガリのオムニアクリスタリンに。
オムニアなら、アメジストのほうが圧倒的に好みだと思っていたのですけれど。白のパッケージにブロンズ色のロゴの涼感に負けてしまいました。
クリスタリン、日本デビュー浅い頃、04年の暮れ頃でしょうか、初めてテスターしたときは“いかにも西欧人がイメージしたアジアンビューティ”と嫌味に思えて敬遠していました。今日は全然そう感じなかったのだから人間の感覚なんてフィジー、いやファジーなもんです。オムニアシリーズ、あの知恵の輪みたいなボルト、じゃなくてボトルも使い慣れれば愛くるしいではありませんか。某シャネルのシンボルマークを“ひと捩じり”したみたいで。
オムニア、グリーンジェイド(緑翡翠)という名の、石好きとしては聞き捨てならないニューレーベルもリリースされていますね。今度テスター探しに行かないとね。
最終的にショパールのウィッシュ、バーバリーのウィークエンドも候補に残して、どれを買うか迷いましたが、可愛い系、モテカワお洒落路線よりちょっとオールドファッションドなくらいの香りのほうが月河は結局好きなようです。シャルル・ジョルダンのランソラン、ロベール・ピゲのフラカ、かつて愛用していまも忘れられない香りはみなそんな感じでした。
フェラガモの、シャインでもドリームでもブリスでもヘヴンでもない、元祖・インカントなんかも好きだったんですが、まだ現行健在かな。
『夏の秘密』は第60話まで終了。残すところあと5話。5話の中でさらに一転二転、複数転することは目に見えているのですが、それにしてもヒロイン世代が必死に取り組んできた謎解きが結局“親世代が過去にやらかしちゃったことの結果”に行き着くとしたら、なんとも脱力。
現在及び未来のための、若者たち(と言っても設定アラサーですが)の苦闘と、“人間、親が無くてはこの世に生まれて来ない”“善であれ悪であれ、親の過去の所為は子にのしかかってくる”という一種の“生誕イコール原罪の宿命”との対比だとしたら、それはそれできれいにまとまると言えなくもないのですけれど。05年のこの枠『危険な関係』も“構図の一郭”はそういう話でした。
そう言えば昨日(20日)の『任侠ヘルパー』第7話で、下町トリオ“髪フサのほう”平さん役の市原清彦さんのお顔が見られました。
ハートフルバード社長の晶(夏川結衣さん)を法事の席で「母親を見捨てて死なせたくせに、自分の親の面倒も見られない者が偉そうに(介護の)商売して、目障りだ、さっさと帰れ」と罵倒する叔父の役で、ワンシーンですが“他人より冷たく意地の悪い親戚”を強く印象づけました。すでに杖にすがらないと歩けない叔父の両脇は、妻と娘(嫁?)が介添えしています。晶は「叔父さんが寝たきりになったら面倒見ますよ、料金は勉強します」と精一杯の反撃を見舞って、焼香もせず屈辱を噛みしめ立ち去りますが、この捨て台詞に一瞬虚をつかれて茫然と振り向き見送る、叔父の表情と挙措。
自分は面倒見てもらう一方で、面倒見る者の苦しみを知らない、知ろうともしない人間のエゴ、卑怯さを切り取って見せてお見事。写真好きで腰が軽く、気さくな下町の世話役・平さんとは、設定上の年格好は一緒でも対極な人物像。改めて俳優さんの表現力はすごいものです。
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