雨はそぼ降る
こがれつつ行かずに過ぎた「かぎろひ」の丘に立ちおり時を隔てて
古都の町経巡る途上寄りたくもやむなく過ぎた四十年前
折にふれ時に触れつつ「かぎろひ」の野と人麻呂は脳裡を占めて
年降りて阿騎野の丘に来てみれば人麻呂いずこ雨はそぼ降る
千三百の星霜隔てありし日の君の姿をしばし見たしも
ひんがしにかぎろひ立たず煙る野の日中の幽暗花もしおれて
丘の上かえり見しても月はなくわずかに見える鈍色の空
吉野出で兎田の吾城の地大海人に草壁付きし列進み行く
軽皇子命の連鎖受け継いで丘に立ちおり草壁亡くも
蒼然と古色に染まり鎮座する歴史秘めおり阿騎の御社
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


長くアップしませんでしたが、これから少しずつ出します。
もう桜の花でもないのですが、記録として今年の桜画像を次に出すことにします。