おかずブログ

ここでは主に撮影画像を発表します。
近場で撮影した植物などがメインとなります。

二上山落日撮影の顛末

2018年03月21日 | その他

二上山落日撮影の顛末

二上山は大阪府と奈良県の府県界にある。

「中将姫伝説」で名高い当麻寺の北西にあたる。標高は雄岳で500メートル程度と、

高くはない。低山ではある。

 

いつの頃からか、この山に興味を持ってきた。おそらくは古代史書や万葉集などの

和歌集を読み漁っていた20代半ば頃からではなかろうか。

ことに壬申の乱前後の歴史、中でも大津皇子の悲劇や実の姉の大来皇女との関連を思う時、

二上山はある憧憬をも伴って私の中に立ち現れてくる。

 ◎ 百づたふ磐余の池に鳴く鴨を けふのみ見てや雲かくりなむ
                 (大津皇子 万葉集第二巻416番)

 ◎ うつそ身の人なる我や明日よりは 二上山をいろ背と吾が見む
                 (大来皇女 万葉集第二巻165番)

ともに絶唱ともいえる歌である。

歴史的なことや歌のことは擱くとしても、もう30年以上も前に見た月刊雑誌「歴史読本」の

表紙を飾っている二上山の夕景を私も見たいし、撮影することができたら良いなという

漠然とした思いがくすぶり続けてきた。

そこでこの春に撮影を試みた。いささかどころではなく、大変に遅いことではある。

春と秋の彼岸頃に雌岳と雄岳の間に夕日は沈むという情報を仕入れ、撮影地は

二上山が正面に見える「千股池」から撮影する。

ところがうまく撮れない。むつかしい。陽が強すぎる。明かるすぎる。空が焼けない。

そのために設定がとてもややこしい。明るすぎると太陽は拡散してしまって丸くは撮れない。

下の画像で1/6400秒の写真である。普通は1/1000秒そこそこできれいな夕陽が撮れる。

設定をいろいろと変えているうちに陽は沈むのが通例。うまく撮れないままに陽は沈んでしまう。

つまりは経験値が決定的に足りない。

同じ夕陽であっても簡単に撮れる場合もあれば、そうではない場合もあるということだ。

かくして、3/2、3/10、3/15日と三度の撮影を試みたが、結果としては雌岳と雄岳の間に沈む

夕陽撮影はできなかったし、うまくも撮れなかった。3/18日頃にもチャレンジと思いは

したのだが、結局は行くことをしなかった。できれば、この秋を期すことにしたい。

一連の画像は下に置いています。

二上山春の落日

180315 弘川寺と二上山